Lemon Drops
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Lemon Dropsレモン・ドロップス
60年代後半のガレージ・ロック・バンドの一派として位置づけられるシカゴのレモン・ドロップス。彼らのキャッチーでポップなサウンドは主流にはならなかったものの、フォーク・ロックやサイケにたわむれつつ、69年に音楽シーンから姿を消すまで活動は続けられた。騒がしいマージー(リバプール)ビート・バンドとして登場したレモン・ドロップスだったが、当時からメロディとハーモニーのツボをつかんでいた(「アイ・リヴ・イン・スプリングタイム」を聴けば明らかだ)。60年代という時代が進むに比例して、彼らのサウンドもまた進化していった。タブラ(インド音楽で使われる手打ち太鼓)やサウンド・エフェクト、ススんだ人々にはわかる引用やバックグラウンドを叙情的に取り入れた詩の世界(この録音は80年代半ばまで陽の目を見なかったが)など、さまざまな新しい要素を取り入れるようになる。しかし、そうしたユニークな音作りに大手レーベルはほとんど興味を示さず、解散へと追いやられたレモン・ドロップスの伝説は、ペブルスやガレージのコンピレーション・アルバムに閉じ込められることになったのである。