Kalapana

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    Kalapanaカラパナ

    芸能人御用達の楽園リゾートといえば、そう、ハワイ。かの地の音楽といえば、フラダンスを踊りながらのハワイアン・ミュージックを思い浮かべるのが常だ。が、70年代に日本を中心とする“サーフ・ロック”(とはいってもディック・デイルに代表されるアレではない)旋風を巻き起こしたカラパナの存在も忘れてはならない。
    メンバー全員がハワイアンにもかかわらず、その目指したところはトラディショナルではなく、いわゆるウエスト・コースト・サウンド。ロック/ジャズ/フュージョン/ソウルといったエッセンスに亜熱帯感覚を加えたような、その爽快度120パーセントのAORサウンドは、サーファーを中心とした若ものたちに絶大な支持を得ることに。軽快なギター・カッティングや清々しいまでのコーラス・ワークなど、メンバーの卓越した技量と高度な音楽性から織りなされる、潮風の香り高いブルー・アイド・ソウル〜スリリングなインストゥルメンタルまで、秀逸曲が目白押しである。なかでも、2nd『カラパナ II』(76年)に収められた「ジュリエット」は、近年のクラブDJもチョイスする珠玉のボッサ・メロウ・グルーヴ曲だ。
    70年代後半に主要メンバーが抜けてしまうが、80年代にはオリジナル・メンバーで再結成。また90年代には、サザンオールスターズのカヴァー集やファッション・ブランドとのコラボ・アルバムなど、日本向けの作品も多く発表している。
    なお、「ジュリエット」の作曲者であり、そのソロ・アルバムがクラブ世代を中心に再評価されつつあったマッキー・フェアリーは、99年に43歳の若さで早世。自殺だった。

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