ジェファーソン・エアプレインの『フィルモアのジェファーソン・エアプレイン』はライヴアクトとしての実力を世界に知らしめた傑作!
ジェファーソン・エアプレインはアメリカを代表するロックグループのひとつであり、その存在はドラッグやヒッピーといったアメリカならではのアイテムと密接に関連しているため、日本人には理解しにくい部分がある。ジェファーソンとともにサンフランシスコの3大グループと呼ばれたグレイトフル・デッドやクイックシルバー・メッセンジャー・サービスについても同じことが言えるのだが、サイケデリックロックと呼ばれた彼らの新しいスタイルは、60年代半ばに起こったブリティッシュ・インヴェイジョンからの巻き返しを図っただけでなく、ロックンロールが“ロック”へと変わったことを実感させるサウンドで、70sロックへの橋渡し役も務めた。今回取り上げるのは彼ら初のライヴ盤となった5thアルバム『フィルモアのジェファーソン・エアプレイン(原題:Bless Its Pointed Little Head)』では、ライヴアクトとして大いに評価されていただけに、スケールの大きい演奏が繰り広げられている。クリームやザ・フーなど、ブリティッシュロックのアーティストにも大きな影響を与えた傑作である。