JAPANが驚異的な進化を遂げて独創的世界を作り上げた『錻力の太鼓』
JAPAN最後のオリジナルアルバムにして不動の評価を得た『錻力の太鼓』本国イギリスよりも日本で最初に人気に火が付いたバンド、JAPANが1981年にリリースしたのが結果、最後のオリジナルアルバムとなった『TIN DRUM(邦題:錻力の太鼓)』である。デヴィッド・シルヴィアンを始めとするメンバーのビジュアルが際立っていたこともあり、アイドル的存在として支持されていた彼らが自己の音楽を追求する中でワン・アンド・オンリーと評される独創的世界を作り上げたのがこの作品である。解散の理由はメンバーの不仲などいろいろ説があるが、作品というフィルターを通して思うことは、次なるヴィジョンが見えなくなるほどJAPANは完成形に辿り着いてしまったのかもしれないということだ。