Herbert Von Karajan

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    Herbert Von Karajanヘルベルト・フォン・カラヤン

    20世紀の音楽界に君臨した巨匠。指揮界の帝王。オペラやコンサート活動はもとより、音楽祭の創設や、レコーディング活動にも精力的で、クラシック音楽を世界中の幅広い層に浸透させた功績は大きい。その演奏は、ドラマティックな感情の起伏に富み、一種のカリスマ性をもって徹底的に磨きあげられており、いずれもが名演とされている。
    1908年ザルツブルクに生まれ、ザルツブルクのモーツァルテウムでピアノを学び、ウィーン国立音楽院にて指揮法を習得。さらにウィーン大学で音楽学も学んでいる。27年、ウルム市歌劇場の指揮者に就任、35年にはアーヘン歌劇場音楽総監督となるなど、20代から精力的な指揮活動を展開し、トスカニーニを連想させる斬新な演奏は「奇跡のカラヤン」と評された。
    56年からはフルトヴェングラーの後任として、ベルリン・フィルの終身芸術監督に就任し、併せてウィーン歌劇場の芸術監督も務めた。ミラノ・スカラ座、ザルツブルク音楽祭など世界中のホールや音楽祭でも活躍、またカラヤン音楽財団を発足し、カラヤン指揮者コンクールを始める。そのほか、67年には、自身の芸術的理想を実現するためにザルツブルク・イースター・フェスティヴァル(復活祭音楽祭)を創設し、監督を務めた。一時期パリ管弦楽団の芸術監督も務めたほかは、活動のほとんどをベルリン・フィルに専念したが晩年、楽員との間に亀裂が生じ、終身指揮者を辞任することとなる。その3ヶ月後にザルツブルクの自宅で生涯を閉じた。