天才エルトン・ジョンの職人芸が冴えわたる一大傑作『黄昏のレンガ路』
デビュー1年後の1970年にリリースした「僕の歌は君の歌(原題:Your Song)」が世界的に認められたエルトン・ジョン。この曲があまりにも名曲だったがゆえに、新人にして頂点を極めたとか、一発屋などと言われることも少なくなかった。しかし、この後も彼は天才としか思えないほど多くの名曲や傑作アルバムを創作し続け、70年代半ばには“地球一のソングライター”と言われることもあった。現在は引退を宣言し、2018年の秋にスタートさせたアーティストとして最後の世界ツアー「Farewell Yellow Brick Road」に臨んでいる。そこで今回は、引退ツアーの名前にも使われている彼の代表作『黄昏のレンガ路(原題:Goodbye Yellow Brick Road)』(‘73)を取り上げる。