Eddie Daniels

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    Eddie Danielsエディ・ダニエルズ

    41年10月19日、ニューヨーク生まれ。
    クラリネットを専門にする以前、アルトとテナー・サックスを吹いていたエディ・ダニエルズ。ジュリアード音楽院を卒業しており、10代の頃からマーシャル・ブラウンのユース・バンドやトニー・スコットと演奏している。66年から6年間、サド・ジョーンズ=メル・ルイス・オーケストラ(サドメル)に参加したのを始め、フレディ・ハバード、ソニー・ロリンズ、リチャード・デイヴィスといった大物ジャズ・ミュージシャンとも共演。驚異的なテクニックの持ち主であるダニエルズは、サード・ストリームにも関心をもち、ピアノの巨匠、フリードリッヒ・グルダ(00年1月21日に逝去)とのレコーディグでは格調高い古典的な手法を披露している。
    ダニエルズの明確な演奏スタイルを好むファンは多いが、卓越したテクニックをもつミュージシャンに多く見られるように、彼もジャズ・ミュージシャンとしての情感表現の程度に多少の疑問をもつ人も多い。このような批判はベニー・グッドマンやバディ・デフランコといった優れたクラリネット奏者にも見られるが、ジャズ・シーンにおいてクラリネットのアピールに大きく貢献したことは間違いない。
    80〜90年代には、<GRP Records>から数枚のアルバムをリリース。クラリネット・サウンドをエンジョイするには、デジタル感が強過ぎたり、キビキビし過ぎているという感想をもつ人もいるが、テクニック的には完璧といえるアルバムばかりである。また、95年に<Shanachie Records>に移籍後リリースした『The Five Seasons』は、室内オーケストラとジャズ・カルテット向けのヴィヴァルディの名作を美しくリワークした名盤だ。
    ちなみにダニエルズは一時期、日野(皓正)=菊池(雅章)クインテットのサックス奏者を務めていたこともある。