DJ Radar

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    DJ Radarディージェイ・レイダー

    ターンテーブルが楽器であることに、少なくともヒップホップ民のなかには、異論を唱える人はいないだろう。でもって、ターンテーブルを使ったワザにおいて、いうならば(サウンドに色づける)パーカッション的な役割を果たすことが多いスクラッチだが、それをネクスト・レヴェルへと押し上げたヤツがいる。 DJレイダーである。なんと彼はスクラッチの音階を譜面に起こし、その通りのコスリで曲を演奏してしまうのだ。なんて斬新な発想なんでしょう……。そんな彼のテクニックをたんと堪能できる「アニメイター」(アナログ盤にはその譜面もパッケージ)は、アブストラクトなビートと、ギター・サンプルを用いたスクラッチがマッドな音色を奏でる“脳ミソ、バーン!!”な仕上がりだ。
    ——そういったDJレイダーの手法は、ターンテーブリズム、引いてはターンテーブル・オーケストラの新たな可能性のひとつとして、方々から注目を浴びている(彼がいなかったらネッド・ホディングスはいなかった、かも?)。