D.I.T.C.

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    D.I.T.C.ディー・アイ・ティー・シー

    D.I.T.C.とは“Diggin' In The Crates”の略、つまり「レコード箱をあさる」という意味。それは、ヒップホップのトラック・メイクに(大抵)必要不可欠なサンプリング・ネタを日夜探しまくるところからネーミングされた。
    ロード・フィネス、ダイアモンド・D、ショウ&A.G.、バックワイルド、ファット・ジョー、O.C.、ビッグ・L(R.I.P.)というN.Y.を代表する錚々たるメンツにより結成されたスター・プロデューサー/スター・ラッパー集団D.I.T.C.は、ブランド・ヌビアンを始めとする数々のアーティストの作品でその辣腕を振るってきたが、00年、ついにD.I.T.C.名義によるデビュー・アルバム『D.I.T.C.』をリリースした。個々のハイ・レヴェルなラップ・スキルに関しては今更ここで説明するまでもないが、注目すべきはそのプロデュース・ワーク。ソウル/ジャズ/フュージョン/ロックといったさまざまなジャンルのレアなレコードを探し当て、そのなかから思いもよらない部分の音をサンプリングし、巧みな調理法によりラギッドな骨太サウンドを創り上げてゆく。それはけしてハデな展開を見せるわけではないが、玄人好みな燻し銀の鈍い光を放っているのである。
    打ち込み主体のトラック・メイクがメインストリームになろうがなるまいが、D.I.T.C.は、昔ながらのサンプリングを主体としたサウンド・プロダクションを創造し続けるヴェテラン・アーティスト集団なのだ。

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