Common and Sadat X

1900年代最後の年のアンセム・ソングを生み出すため、トップ・オブ・ザMCのふたり＝コモン＆サダト・Xが結託した。それぞれが自己のアルバムを発表しているこのヴェテランたちに対しては、誰もがヒップホップ・シーンへの貢献を認めざるを得ないだろう。シカゴ出身の孤高のラッパー＝コモンは間違いなくトップ・リリシストのひとりだし、鼻詰まり気味の個性的な声を持つサダト・X（ブランド・ヌビアン）は、キレ味の鋭い比喩表現に満ちたライムを持ち味とする。
そんな両者が共演した楽曲では、ストリングスとジャズ・ギターの音色をフリップしたトラック上で、代わる代わるマイクを取り合う彼らのエナジーを満喫できる。