生き様と音楽が直結したブランディ・カーライルの力作『バイ・ザ・ウェイ・アイ・フォーギブ・ユー』
ブランディ・カーライルは思春期の頃にADHDと診断されている。音楽の道を進むために高校を中退して、歌はもちろんギターとピアノのレッスンに励んだ。あるインタビューでは自身がLGBTQだと答えるなど、若い頃から“生きづらさを感じる”人(自分自身も含めて)たちにスポットを当てた曲作りを行なってきた。自ら基金を設立し戦争孤児らに多くの寄付をするなど、社会的弱者の立場を引き上げるための活動を音楽活動と並行して行なってもいる。今回取り上げる彼女の6thスタジオアルバム『バイ・ザ・ウェイ・アイ・フォーギブ・ユー』は、2019年のグラミー賞では3部門で受賞(ノミネートは6部門)するなど、カーライルの才能が大きく開花した作品となった。