Blatz

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    Blatzブラッツ

    80年代末から90年代前半にかけて、サンフランシスコ郊外のイースト・ベイを拠点に活動していた男女混成のパンク・バンド。"Blatz"というバンド名は、アメリカで一番安くて一番まずいビールの銘柄から採られたという。それを知れば、91年に<LOOKOUT>から出した最初のレコードの7"EPのタイトル『Cheaper Than The Beer』のニュアンスも、なんとなくわかる。
    そのレコードに続いて92年に出したのは、トライブ8とのスプリット7"EP『Stranger Fruit』(後に『Bitches and Brew』というタイトルで再発)。ちなみにトライブ8はレズビアンの人が集まったバンドで、そう考えるとブラッツのリベラルな意識が見て取れる。そして、92年にフィルスとのスプリット・アルバム『A Touch Of Blatz/Filth』を出すが、それからしばらくして解散してしまう。なお、以上のブラッツの全音源は、フィルスと2枚組CD『The Shit Split』で聴ける。
    ブラッツの特徴は、女性と男性がヴォーカルをとる部分や徹底して粗削りなパンク・サウンドにある。とにかくこれぞパンク! というべき生硬っぷりなのだが、特に脳天を突き抜ける女性シャウトは凄まじく、思わず震えてしまうのだ。そして、グリーン・デイやランシドと同じベイ・エリアのパンク・シーンを根城にしていたことも重要で、ブラッツ分裂後もその絆は続いている。たとえば解散後にドラムのジョーイがやっているデッド・アンド・ゴーンのアルバムを、グリーン・デイのビリー・ジョー・アームストロングがエンジニアで録音したのであった。 (行川和彦)

    曲・アルバム

    • The Shit Split Double CD

      2008年04月29日リリース
      アルバム・31曲

      • 1 Nausea
      • 2 Hate
      • 3 Dolly
      • 4 Roadkill
      • 5 Fuk New York
      • 6 Fuk Shit Up
      • 7 Berkeley Is My Baby (And I Wanna Kill It)
      • 8 Fuk Shit Up
      • 9 Dear Fuck
      • 10 Lullabye / Chuck
      • 11 Freedom
      • 12 Scarred for Life
      • 13 Violence As a Solution
      • 14 California
      • 15 Cockroach Cafe
      • 16 Night of Rage
      • 17 I Don't Care About You
      • 18 Today's Lesson
      • 19 Homemade Speed
      • 20 You Are Shit
      • 21 1990 Demo Tape
      • 22 The List
      • 23 Lullabye
      • 24 Buttshits
      • 25 Hustler
      • 26 Learning How to Smile
      • 27 Blatz to the Future
      • 28 Filth
      • 29 Banned from the Pubs
      • 30 WW3 & Live / Demo Soundcollage
      • 31 Lust for Glory

      The Shit Split Double CD