Bela Fleck

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    Bela Fleckベラ・フレック

    信じがたいほどの超絶技巧でバンジョーを自在に操る、アメリカ音楽界屈指の天才プレイヤー、ベラ・フレック。バンジョーという、ともすれば限定されたジャンルに縛り付けられかねない楽器を、類い稀なる想像力で解き放った先駆者であり、正統的なブルーグラスはもちろん、ジャズ、ファンク、そしてクラシックにいたるまで、あらゆるサウンドを貪欲に飲み込んでいく鬼才である。
    ニューヨーク生まれ、作曲家のバルトークから名前をもらったフレックがバンジョーに興味を覚えたのは15歳の頃だった。高校時代からバンジョーとビバップという意外な組み合わせに興味をひかれ、ジャズの影響も取り入れた自分のプレイ・スタイルを確立していく。卒業後はテイスティ・リックス、スペクトラムといったバンドに参加、プロとしてのキャリアをスタートさせる。79年には早くも初のソロ・アルバムとなる『クロッシング・ザ・トラックス』を発表。80年代は主に伝説的なブルーグラス・バンド、ニュー・グラス・リヴァイヴァルのメンバーとして活躍、若き天才としての評価を固める。
    89年にはサム・ブッシュ(mandolin)、マーク・オコーナー(fiddle)、エドガー・メイヤー(b)、ジェリー・ダグラス(dobro)などと革新的なブルーグラス・グループ、ストレングス・イン・ナンバーズを結成。その後、90年代に入るとハワード・レヴィ(p/harm)、ヴィクター・レモンテ・ウッテン(b)、そしてロイ"フューチャー・マン"ウッテン(drumitar)らと共に、自分の考える理想のバンド、ザ・フレックトーンズを結成。ザ・フレックトーンズは、あらゆるジャンルの垣根を破壊する先鋭的なサウンドと爆発的なエネルギーをもったライヴで、たちまち人気を博していった。00年に発表された『アウトバウンド』ではグラミー賞も獲得。01年にはクラシックの作品に正面から取り組み、その音楽家としての底の深さを見せつける『パーペチュアル・モーション』をリリース、グラミー賞2部門を獲得している。 (近藤 陽)

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