Balil

90'sインテリジェント・テクノの先鋒であるブラック・ドッグの変名プロジェクト"バリル"は、92年にデトロイトのNo.1エクスペリメンタリスト、カール・クレイグのレーベル＜Planet E＞のコンピレーション・アルバム『Intergalactic Beats』に参加——デトロイト・テクノに対する憧憬と愛情の深さを剥き出しにしたかのようなピュアなエレクトロニックの世界を繰り広げた。94年にイギリス＜WARP＞レーベルのコンピレーション『Artificial Intelligence 2』に楽曲を提供した後、この名義による活動は完全に途絶えてしまったが、背筋がゾクゾクするほど穏やかで叙情的なブレイクビーツ・サウンドは、コアなテクノ・ファンの間で伝説としていまだに語り継がれている。