Atlantic Starr

1267 views

    Atlantic Starrアトランティック・スター

    アトランティック・スターといえば、あの結婚式の定番ソング「オールウェイズ」に代表されるバラード・グループというイメージが拭えないが、それだけだと思ったら大間違い。彼らは、70年代後半から80年代初頭にかけて、タフなファンク・サウンドを鳴らすヴォーカル&インストゥルメンタル・グループとして有名な存在だったのである。
    76年にデイヴィッド、ジョナサン、ウェインのルイス3兄弟によって結成され、女性ヴォーカル、シャロン・ブライアントを始めとする9人編成の大所帯グループとして78年にデビューした彼ら。セルフ・タイトルのデビュー・アルバムから強力ファンク・チューン「スタンド・アップ」をヒットさせる。その後、高度な演奏力に非凡なコーラス・ワーク、そしてキャッチーなコンポージングを武器にメキメキと頭角を現していく。そして82年の4thアルバム『ブリリアンス』で頂点を極めることに。このアルバムからはシャロン嬢の華やかな歌声をフィーチャーした名曲「サークルズ」がヒット。しかし85年にシャロンが脱退し、新たにバーバラ・ウェザーズが加入したあたりから、音楽の方向性をデジタル路線へとシフト・チェンジ。徐々にポップ濃度を高めていき、前述の「オールウェイズ」(87年)の大ヒットにより、アトランティック・スターはクロスオーヴァーな成功を収めたのである。
    というわけで、ファンク好きには初期が、ポップス・ファンには後期がオススメ。そんなアトランティック・スターである。