Anne-Sophie Mutter

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    Anne-Sophie Mutterアンネ=ゾフィー・ムター

    若くして円熟著しいヴァイオリニスト、ムターの奏でる音楽。それは鋭敏な感性と解釈により作品の本質をとらえ、彫りの深い情感を聴かせる。強く洗練された音色からは彼女の揺るぎない自信が伝わってくるようだ。
    1963年、スイス・バーゼル近郊のラインフェルデンに生まれる。76年のルツェルン音楽祭での演奏を聴いたカラヤンに才能を認められ、77年ザルツブルク・イースター音楽祭のベルリン・フィル演奏会にソリストとして登場、センセーションを巻き起こした。以降、カラヤンとは頻繁に共演を重ねており、多数の録音も残している。
    世界の第一線で活躍しているマエストロやトップ・オーケストラとの共演、リサイタル活動を頻繁に行っているほか、80年代からは室内楽や現代音楽のジャンルにも熱意を注ぎ、ロストロポーヴィチ(チェロ)やジュランナ(ヴィオラ)、ワイセンベルク(ピアノ)などとの共演は注目を集めた。またルトスワフスキ、リーム、ペンデレツキといった現代作曲家たちが彼女に作品を献呈している。
    またアンネ・ゾフィー・ムター財団(本部・ミュンヘン)を設立し、若く才能のある弦楽器奏者たちに奨学金を支給するなどの活動も精力的に行っている。