Alexander Borodin

19世紀頃活躍したロシアの作曲家。また高名な化学者としての一面ももつ。
貴族の私生児として1833年ペテルブルクに生まれ、幼少よりピアノ／チェロを学ぶ。ペテルブルクの医科大学で学び、陸軍病院勤務や母校での後進の指導に当たる一方、作曲や室内楽に親しみ、ムソルグスキーやバラキレフと出会い、執筆活動を通してロシア五人組の主張を代弁した。グリンカの業績を継承し、西欧音楽とロシアの民族音楽を融合させ、国民楽派を代表する作曲家として名声は早くから高まった。化学者としての多忙な活動のため数は少ないものの、特異な音階・リズム・和声・旋律を駆使、民族音楽の輪郭を巧みに表現、ユーモアに富むオリエンタルな作品を生み出している。