【雨のパレード】『ame_no_parade LIVE 2020 "Face to Face"』2020年12月25日 at Zepp DiverCity Tokyo
前作『BORDERLESS』に伴うツアーの途中、新型コロナウイルスの影響で今年3月の東京公演が中止になって以来の観客を入れたライヴ。何よりも再確認したのは一見クールで、バンドスタイルのポップミュージックに実験的要素を貪欲に取り込むこのバンドが実は非常に人間的でリアルなコミュニケーションを渇望していたことだ。この日何度も福永浩平(Vo)は“今日は来てくれて本当にありがとう”と感謝の言葉を述べていた。それも1曲目の「if」のサビ後に言葉を発するほどだったのだ。ニューアルバムのタイトルである“Face to Face”が意味するとことは、ライヴができない状況の中でも音楽でリスナーと直に接したいということだったと思う。オンラインライヴも一度実施したが、それ以上に今の自分たちを届けることが優先課題だったのだ。それがこの日は新作からは全曲、さらに初期から節目で象徴的な存在となった楽曲も融合。今やりたい理想のライヴを実現することが、リアルライヴ…つまり、久しぶりに顔を合わせる場所でのテーマだったのだろう。