「第60回日本レコード大賞」氷川きよし、三山ひろし、純烈、市川由紀乃、辰巳ゆうと、西城秀樹も受賞
年末の国民的音楽番組「輝く! 日本レコード大賞」が12月30日(日)にTBS系で生放送される。
1959年12月27日の第1回からTBSで放送が開始された「輝く! 日本レコード大賞」。作曲家の古賀政男と服部良一を中心とする日本作曲家協会が、アメリカのグラミー賞(1958年創設)に影響を受け、優れた楽曲に賞を与えるという理念の下に創設した賞である。今年は、第60回という記念すべき年。昭和と平成がちょうど30年ずつという節目でもあり、受賞者と受賞作品に注目が集まっている。
第1回の大賞は、水原弘のデビュー曲「黒い花びら」。作曲家の中村八大が、作詩経験のない永六輔に「とにかく明日の朝までに10曲作るんだ」と突然作詩を依頼し、出来た中の一曲であった。後に中村八大・永六輔コンビは、「上を向いて歩こう」(1961年)や「こんにちは赤ちゃん」(1963年/第5回レコード大賞受賞)など、多くの傑作を生んでいる。歌手の水原弘は「黒い花びら」で、1959年の「NHK紅白歌合戦」に初出場。その後、夜の街での豪遊や賭博などにより莫大な借金を抱えるも、1967年に「君こそわが命」でカムバックし、同年のレコード大賞歌唱賞を受賞する。沢田研二の「勝手にしやがれ」が大賞を受賞した1977年には、視聴率が50%越えを記録。作詩家の阿久悠は1976年から1978年まで大賞を連続で受賞(1971年と1980年も合わせて、計5曲で受賞)している。1981年の大賞受賞曲である寺尾聰の「ルビーの指環」は、作詩賞、作曲賞、編曲賞の4賞受賞という快挙を果たすなど、優れた楽曲が数々の伝説を残してきた。
三冠(最優秀新人賞、大賞、最優秀歌唱賞の3賞受賞)を達成した歌手は、都はるみ、細川たかし、北島三郎、氷川きよし、近藤真彦の5人。氷川きよしが第60回の大賞を受賞した場合、史上初の四冠達成歌手となる。新国立劇場で行われる「第60回日本レコード大賞」各授賞式の模様は、12月30日17時30分より23時までTBS系で生放送される。11月16日には、以下の各賞が発表された。12月30日の放送で、優秀作品賞の中から大賞が、新人賞の中から最優秀新人賞が選ばれ、発表される。
出演の決まっている演歌・歌謡曲勢を特筆すると、市川由紀乃&横山剣(クレイジーケンバンド)、大竹しのぶ、北島兄弟(北山たけし&大江裕)、島津亜矢、前川清、山内惠介や、吉永小百合が第40回(1998年)以来、20年ぶり出演する。さらに過去の大賞受賞者からは、北島三郎、細川たかし、ピンク・レディー、Wink、氷川きよしらが出演することも決定している。北島三郎、細川たかし、ピンク・レディー、Winkは、それぞれ自身の大賞受賞曲を歌唱するという。氷川きよしは企画コーナーで歌声を披露するということだ。