小島

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    小島コジマ

    名古屋っていう土地は派手好きな人間が多い……と耳にしたことがあるが、バンドでいうならば、ジャスト「小島」のことだろう。
    全身をビッチリ、バッチリ、スーツに包み込んだ、どう見てもカタギとは思えないイカツイ面々が総勢9名。どんな音を鳴らしているのかと思えば、スカ/ハードコア/パンクをチャンポンしたサウンドに、ブ厚いホーン隊がのる男気あふれる音作りだ。また硬派でありながら、メロコア・キッズ&ガールズには馴染みやすい程好くポップなメロディ・ライン、はっちゃけ度数120%のステージ・パフォーマンスが大きく支持される理由のひとつだろう。容姿といい、彼らには病みつきになる多くの毒気が存在するが、とりわけヒッチャメン(vo)のトーク&パフォーマンスでのふてふてぶしさは格別だ。きっと、誰もが一度は「デブが何を言ってやがる」と思うハズ——ところが、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」まさしくこんな言葉が似合う軽快なステップでステージを縦横無尽に動き回り、吠えまくる姿は意外に憎めなかったりする。
    99年シングル「プラスティック・オン・ザ・ドッグマン」でデビュー。以来、シーンを牽引し、一部では「神に近い男の集合体」とまで賞賛されるも、03年10月、メンバー2人の脱退にともないバンドも解散。