華麗なる才能ermhoi。幼少から今に至るまでキャリアを語り尽くす | Newave Japan #48
ユニークだ。民族音楽やジャズ、ワールド・ミュージックを愛聴していた親と、インディシーンに鋭いアンテナを張っていた姉に囲まれて育ったermhoi。彼女は民放が映らなかったために海外の音楽に傾倒していたというエピソードも含めて、とにかく独自のルーツでその音楽観を育んできた。実験精神溢れる彼女の創作は、こうしたバックグラウンドによって支えられているのだろう。当時は知る人ぞ知る存在だったが、今から4年前にリリースされたデビュー作『Junior Refugee』には、既に聴く者の心酔させる魔力が備わっていた。そしてご存じの通り、今や彼女は様々なプロジェクトに関わる特別なキャリアを送っている。インディシーンで強烈な存在感を放つBlack Boboiを結成し、日本中を席巻しているKing Gnuの常田大希のプロジェクト・millennium paradeのヴォーカルを務めるなど、ヤバい音楽の震源地で輝かしい活動を繰り広げている。唯一寂しさを感じるのは、ソロ作のリリースが件のアルバム以降「Oh Men」の1曲しか出ていないことだが…今は溢れるクリエイティヴを様々なフィールドに注いでいる最中で、来年以降さらなる飛躍を遂げることは間違いないだろう。エレクトロニカやアンビエント、インディロックやジャズ、ワールド・ミュージックやバルカン音楽までを飲み込んできたermhoiのルーツを辿った。