ショーロ・クラブ

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    ショーロ・クラブショーロ・クラブ

    90年代後半からバブルの様相をみせるブラジリアン・ミュージック。数多くのアーティストがブラジル・エッセンスを取り入れたり、さまざまなコンピレーションが発売されたりしてきた。しかし、このショーロ・クラブ、決してブームにのって出てきた軽薄なユニットではない。
    結成されたのは89年。バンドリン/ガット・ギター/コントラバスのトリオ編成で、ブラジル伝統のインストゥルメンタル・ミュージック"ショーロ"にインスパイアされた音楽性を志向する。白眉は7thアルバム『ブラジリアーナ』。ジョイス、マルコス・スザーノ、アート・リンゼイ……といった豪華ゲストを迎えたこの作品で、彼らは日本人らしいウェット感覚を盛り込んだ独自の"ショーロ"を確立。他にも、沖縄音楽に接近したり、リミックス・アルバムを出したりと、ジャンルの殻を破ろうとするさまざまな試みに挑戦し、日本のみならず現地でも高い評価を獲得している。