キラー・メイ

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    キラー・メイキラー・メイ

    異色のジャパメタ・バンド、キラー・メイ。メンバー全員がお化粧バッチリの女装姿というヴィジュアル系のはしりのような格好で、ヘヴィ・メタル・ムーヴメント最盛期の86年に登場。けばいルックスもそうだが、特にヴォーカルのRenoは"お姉言葉"で話すなど、シーンの中でも色物として扱われ"オカマ・バンド"の異名を取る。しかし、えげつないが単純明快なタイトル・センス——「FUCKIN' WITH A VERGIN」「わるさ、しようぜ!」などからわかるように、キャッチーでナスティなロックンロールは、ティーンエイジャーのロック入門としてもってこいだった。
    が、デビュー当時こそ話題を呼んだものの、とうのキッズに気持ち悪がられ人気は下降。3rdアルバム『SANGE』(88年)では、化粧も落とし正統派のハードロックに挑戦するが、時すでに遅し。89年に解散してしまった。
    ちなみにメンバーの菊地兄弟は、後にTHE YELLOW MONKEYで大活躍。人に歴史あり、です。