『建設的』に見る日本語ラップ、ヒップホップの夜明けと、多くのフォロワーを生み出した、いとうせいこうのマルチな才能
先週末の9月30日・10月1日に東京体育館にて、いとうせいこうのアルバム『建設的』発売30周年を記念したコンピレーションイベント『いとうせいこうフェス~デビューアルバム『建設的』30周年祝賀会~』が開催された。氏のアニバーサリーを祝おうと、両日共に数多くのアーティスト、芸人、俳優、タレントたちが参加。その顔ぶれがそのまま、氏の多才さとその影響力の大きさをうかがわせる、盛大なるフェスとなった。フェスに先駆けて、9月21日にはデビュー作『建設的』のCD再発、同作のアナログ盤復刻、“いとうせいこう&リビルダーズ”名義のトリビュートアルバム『再建設的』も発売と、にわかに再評価されている、いとうせいこう。本コラムでもアルバム『建設的』を取り上げて、邦楽史における氏の偉大さを検証してみたい。