【D】『D 14th Anniversary Special
Premium "Free" Live』2017年4月23
日 at Zepp Tokyo
フリーライヴと聞いた時、“いいところ、新曲を含めて10曲で1時間程度だろう”と高を括っていた自分自身を恥じ、反省し、深くお詫びする。新しいコスチュームを纏った5人のメンバーはアンコールを含めて全24曲を演奏。OPで新曲「Dark fairy tale」のMVを初披露し、演出はスモークあり、炎あり、キャノンあり。2時間半超、通常のライヴと比べても何ら見劣りしない、堂々たるパフォーマンスであったことを、まずもって記したい。所謂、無料コンサートの枠を逸脱した内容に、活動14年目に突入したDの意気込みが感じられる、まさにスペシャルプレミアムなライヴであった。セットリストは彼らがここまで発表してきたアルバム、シングルから万遍なくチョイス。とりわけメンバーそれぞれがDとして初めて作った曲(M8(ASAGI)、M10(Ruiza)、M15(HIDE-ZOU)、M16(Tsunehito)、M11(ASAGI&HIROKI))を入れ込んだのは、14周年のアニバーサリーならではの計らいだったと言える。ロシア民謡的なダンスチューンや、バロック音楽の要素を取り入れたスケール感あるナンバーも披露され、全体をとらえればバラエティーに富んだ内容ではあったが、やはり中心はスラッシュ、ラウド系で、オーディエンスは終始ヘドバンの嵐。“10年前、ここでメジャーデビューを発表した時の気持ちは今も変わっていません”(ASAGI)とのMC通り、退廃的かつ妖艶でありつつも激しく、攻撃的な演奏で、バンドの勢いはまったく衰えていないことを示した。同時にそれは、6月の「Dark fairy tale」発売記念ワンマン、7月から始まる全国ツアーに向けて十分な“鬨の声”でもあった。
アーティスト
関連ニュース