2月6日(金)@東京・国立代々木競技場第一体育館

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寺岡呼人主催イベント「Golden Circ
le Vol.19」に民生、和義、加山雄三
など出演

寺岡呼人が主催する3世代のミュージシャンがひとつのステージに集まるイベント、「Golden Circle Vol.19」(以下GC)が2月6日(金)東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催された。
最初にステージに上がったのはback numberの3人。ボーカルの清水依与吏が「せっかくゴールデンサークルに呼んで頂いたので、輝く演奏をしたいと思います!」と1曲目の「花束」を歌う。

イベントに先駆け、back numberのラジオ番組に寺岡呼人がゲスト出演した事もあってか、初めての共演にもかかわらず寺岡と清水のトークのやり取りは学生サークルでの先輩後輩のような楽しげな雰囲気。寺岡にとってback numberは、どうしても呼びたかったバンドだそうで「清水君は魔法使いのような言葉使いをする素晴らしい才能の持ち主!」と彼らの歌詞を絶賛。そんな先輩の暖かい後押しに応えるように「ヒロイン」「⾼嶺の花⼦さん」を疾走感あるパフォーマンスを見せ、ステージを降りた。

続いて現れたのは、青・黄・赤のチューリップ帽をかぶった3人の男、本イベントの為に結成された寺田和義の登場。眉間にしわ寄せ親指とひとさし指を顎に添え、不適な笑いを浮かべながらステージの上手中央下手を練り歩く。このポーズ、前回の「GC」大阪(2013年11月)での"ミスターテラダレン"3 人の登場時決めポーズ、TVドラマ「○沢直樹」のパロディだ。各々がギターを抱えスタンドに座り始まった第1声は「民生と呼人と和義合わせてBOOWYの復活を!~ホテイヒムロック~」??寺田と奥田民生のふたりがいつも歌う、「GC」ファンにはお馴染みのあのテーマで始まった。1曲目から会場は大爆笑。自分達のオリジナル曲から童謡、70年代フォーク、歌謡曲から友人のバンド曲まで、次々に歌い継いでいく。全ての曲は1フレーズのみの演奏で、最後はなぜか(松本伊代のセンチメンタル・ジャーニーの歌詞でもある)「~16だから~」で締めるおふざけぶり。とはいえ、アレンジや3 人のコーラス・ハーモニーは完璧。フルコーラスで聴きたいぐらいのクオリティだ。これは、寺田と奥田ふたりの「GC」お約束のパートだが、初参加の斉藤和義は「こんな雰囲気でいいんだよね?」と不安を隠せない。奥田も「今日のライブ、家に帰ったら、みんなこれ思い出すんだろうなぁ…」と戸惑いながらも楽しんでる様子。たった15分の間に20曲も歌っているのに、全編に漂うのはゆる~いムード。実はこの雰囲気こそが、「GC」のもうひとつの醍醐味でもある。オトナが本気で遊んでる豪華な余興だ。

寺田和義の「やり逃げ」のようなコーナーが終わると、本イベントのホスト、寺岡呼人の登場。2010年のアルバム『独立猿人』に収められた「ハローグッバイ」を歌い、そのままステージに残って斉藤和義を呼び出す。ドラムセットに座るのは奥田民生。事前にアナウンスされていた、担当楽器シャッフルが始まる。続いての奥田民生コーナーでは、奥田の私物だというドラムセットで、今度は斉藤和義がスティックを握る。斉藤和義、奥田民生のヒット曲6連発に加え、滅多に見られない3 人のスーパー・バンドの演奏に、集まった7000人の観客は大興奮。代々木競技場全体が揺れてるのでは、と感じられるほど。
そして「今日はこのバンド編成で、この方と一緒にバンドをやってみたいと思います!」と寺岡の呼びかけに、舞台中央からゆっくりと現れたのは永遠の若大将、加山雄三。寺岡は加山モデルとしても知られるモズライト社ギターを持ち、奥田は再びドラムセットへ、斎藤はベースに持ち替えスタンバイ。加山の「行くぞっ!」の合図で始まったのは「Black Sand Beach」。映画「エレキの若大将(1965)」での勝ち抜きエレキ合戦のシーンで披露されたインストゥルメンタルの名曲。4人のメンバーが黙々と演奏する様はしびれる程のカッコ良さ。加山も「(このメンバーでの演奏に)これって凄くね?メッチャ嬉しい!」と若者言葉で話し興奮を隠し切れない様子。

次の「蒼い星くず」ではTHE King ALL STARSの古市コータロー、タブゾンビの二人も加わり、奥田、斎藤はモズライト・ギターに持ち替える。加山が中学2年の時に作ったという続いての「夜空の星」からは、back numberの清水も参加し、全員で1フレーズづつを歌って本編は終了。

アンコールは寺岡、奥田、斎藤、清水の4人で斉藤和義の『歩いて帰ろう』に、ユニコーンの「大迷惑」。それぞれのイントロが流れた瞬間、会場は我慢し切れなかったように大爆発。そして誰もが知っている「君といつまでも」のイントロが流れ再び加山雄三が登場。曲に合わせ7000人の観客全員がゆっくりと手を左右に振って合唱すると、加山も「こんな素晴らしいオーディエンスに恵まれて、僕は幸せだなぁ~」と応え大喝采を浴びた。最後は「僕が50年前に作った曲なんだけど、みんなと一緒に歌っていいかな?」と、「I Feel So Fine」を出演者全員で締め、2時間30分に及ぶGolden Circle Vol.19が終了した。

今回、初めて参加した清水依与吏(back number)がMCで「ボクの夢叶ってる感って皆さんわかります?」と語っていた。このコメントこそが、まさにGolden Circleを象徴しているひと言だろう。様々な世代のパフォーマーやオーディエンスが一緒になって楽しめる夢のようなステージ、Golden Circle。 次回の「GC」はいよいよ20回目の節目。日程や内容は決まってないが、みんなをあっと驚かすような凄いイベントになるであろう。


【「Golden Circle Vol.19」演奏曲目】
・back number with 寺岡呼人「花束/ヒロイン/⾼嶺の花⼦さん」
・寺田和義(寺岡呼人+奥田民生+斉藤和義)
「さすらい」「歩いて帰ろう」「22才の別れ」「サッちゃん」「ブーメラン・ストリート」「バンザイ~好きでよかった~」「君のひとみは10000ボルト」「セクシャルバイオレットNo.1」など、全20曲の一部を演奏
・寺岡呼⼈「ハローグッバイ」
・斉藤和義 with 寺岡呼人(AG/B),奥田民生(Dr):
「やさしくなりたい」「歌うたいのバラッド」「ずっと好きだった」
・奥田民生 with 寺岡呼人(B),斉藤和義(Dr):
「マシマロ」「恋のかけら」「イージュ―★ライダー」
・加山雄三 with 寺岡呼人(EG),奥田民生(Dr),斉藤和義(B):
「Black Sand Beach」
・THE King ALL STARS(加山雄三/古市コータロー/タブゾンビ):
「Boomerang Baby with 寺岡呼人」
「蒼い星くず with 寺岡呼人,奥田民生,斉藤和義」
「夜空の星 with 寺岡呼人,奥田民生,斉藤和義,清水依与吏(back number)」
・Encore
「歩いて帰ろう」「大迷惑」「君といつまでも」「I Feel So Fine」
2月6日(金)@東京・国立代々木競技場第一体育館
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OKMusic編集部

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