まだまだ!サウナの熱に耐えながら聴
きたい曲

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聞きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマでふっと聞きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
今回のテーマは、「まだまだ!サウナの熱に耐えながら聴きたい曲」です。テンションを上げて気持ちを開放しまうのもアリ、クラクラしてしまうような濃厚な音楽に身を委ねるものアリ・・・・。熱気と湯気の中、自分を鼓舞する楽曲をどうぞ!

1.「Smooth」/Santana Feat, Rob Th
omas

リッキー・マーティン「Livin' la Vida Loca」の大ヒットを皮切りに、エンリケ・イグレシアス、マーク・アンソニー、ジェニファー・ロペス、クリスティーナ・アギレラ…というラテン系ポップ勢が急激にチャートを賑わすようになった1999年、”満を持して”というタイミングで強力な楽曲が世界中を虜にしました。それが、この「Smooth」です。
異色コラボとも思われた、Matchbox Twentyのボーカル ロブ・トーマスのハスキーな歌声は、この熱くコッテリとしたラテンサウンドに見事にハマりました。サンタナの奏でるギター音との絡みも相性バッチリで、濃厚な仕上がりとなっています。
キャミソール姿のオネーさま方が、腰をくゆらせ、セクシーに踊るPVは、観ているだけでもじっとり肌に汗が滲んできそう!
サウナの熱気でやや朦朧とした意識の中、このラテンのリズムに身を委ねてみれば、いつの間にか開放的な気分に…。
くよくよ悩んでいたのが嘘みたい!と思えるようになること間違いなし。
身も心もすっきりデトックス♪
(選曲・文章/高原千紘)

2.「東方的威風」/映画:プロジェク
トA

サウナ is 修行! 修行 is ジャッキー・チェン!!
と言うことで、主演だけでなく、監督、武術指導、脚本も彼が務めた映画『プロジェクトA』の主題歌を。額から流れ、目に入る汗をタオルで拭い「心頭滅却すれば火もまた涼し!」と、脳内でこの楽曲を再生すれば「もう出ちゃいたい」と言う気持ちも封じ込める事ができそう。この作品のあまりにも有名な「時計台からの落下シーン」。撮影1回目に頭から地上に落下し、ジャッキーは大ケガを負ったのですが、その後も恐怖心を押し殺し時計台へと上り、このシーンを合計3回カメラに収めたのです!色んな意味で「修行」のこの楽曲。
ちなみに、この楽曲はジャッキーが広東語で歌っているのだが「何を言っているかは分からないが、耳コピで覚えて歌いたくなる」のは全世界共通の事らしいです。熱気を吸い込みながらカタカナ発音で歌ってみると、サウナの中で熱に耐える仲間が一人、また一人と参戦してくるかも!?
(選曲・文章/和久井直生子)

3.「Glósóli」/Sigur Ros 

サウナが盛んな国、アイスランド出身のポストロックバンド、シガーロス。
日本ではまだあまり馴染みのないバンドかもしれないですが、レディオヘッドのトム・ヨークがファンだと表明し、2005年にはフジロックのホワイトステージのトリを飾ったバンドです。
荘厳な響きを持つストリングス、弓で弾くギターとキーボードの奏でる低音が絡み合い、その上にヨンシーの聖なる声が漂う。
煌めきと多少の狂気を含んだ音が、聴くものを圧倒させます。
Glosoliは英語でglowing sun(輝く太陽)の意。歌詞は、アイスランド語とホープランド語(シガーロスの造語)で、内容ははっきりとは分からないのですが、後半、徐々に盛り上がって爆音になるところが、サウナに入って身体がヒートアップしていく感じと重なり合う感じがします。
(選曲・文章/コーリス)

4.「One Step Beyond」/Madness

「サウナとは、己との闘いである。」
と、昔の偉い人が言ったかどうかは分かりませんが、なぜか人間は、サウナで自分の限界を試したくなる生き物です。
そんな人類の飽くなきチャレンジ・スピリッツへのテーマ・ソングは、マッドネスの代表曲「One Step Beyond」で決まりです!(“Beyond”には“乗り越える”という意味がありますし)
「もう限界だ…」という瞬間、裏打ちのリズムに上で暴れる情熱的なサックスの音色で自分を鼓舞しつつ、「One Step Beyond~!!」の掛け声で遠のきそうな気を持ち直す!
・・・ 気がつけば、2分間の記録更新です!さあ、勝利の後の美酒(ビール)が待っています!
(選曲・文章/楠木 智哉)

5.「Freak on a Leash」/Korn

「Freak on a Leash」は、1998年に発売されたKORNの大ヒットアルバム「Follow The Leader」に収録されていて、1999年にはシングル・カットもされています。
ダークな世界観を持ったKORNの楽曲は、幼少時の虐待の体験などに基づいて書かれたものも多く、この曲の詞でもその苦しみを吐露し、もがき、戦っています。また、この時代のジョナサン・デイヴィスのヴォーカルは泣き叫ぶようなスタイルが特徴です。
この曲を聴きながらのサウナは、拷問に近いかもしれません。
歌は次第に「Sometimes I cannot feel my face」(~時々顔の感覚がなくなる)となり、サビでは「Something takes a part of me」(~何かが俺の一部分を持って行く)となり、2分38秒あたりからは意味不明な叫びとなってゆきます。

さて、あなたはこの曲を聴きながら、どこまでサウナの熱に耐えられるでしょうか。
(選曲・文章/阪口 マサコ)

6.「あしたのジョー」/尾藤イサオ

サウナ。熱気によって身体を温め、汗をかき、血流を促進し、心身ともに疲れを癒す、古来からの健康施設ですね。
しかしながら、色々な想いを抱えながら生きるのが人間。本来疲れを取るため存在するサウナの中で、一見健康とは無関係な自らの想いと対峙して、まるで願掛けのように「頑張って」しまうこともしばしばです。例えば、「あと5分耐えられたら、今度のプレゼンはうまくいく!」とか、「あと10分耐えられたら、今度の試験には絶対合格できる!!」とか、「あと20分耐えられたら、俺はもう神になれる!!!」とか…?
いやいや20分は若干危険ですが、したたり落ちる汗と共に想いが研ぎ澄まされていくのも、セラピーの一環ではあるのかも…。
そんな、サウナを越える「熱い想い」にピッタリフィットする曲。もうこれを措いて他にないでしょう。昭和のアニメを代表する名曲、“あしたのジョー”です。
イントロの「ドンドン」のティンパニの音は、まるで試合開始を告げるゴングのように目に見える景色を一変させ、哀愁に満ちた尾藤イサオの歌が力強く響けば、もう気分はK.O.の瞬間を夢見て減量に励むボクサーそのものです。
説明するまでもないですが、『あしたのジョー』 は高森朝雄(梶原一騎)原作、ちばてつや作画による国民的大ヒットマンガ。

少年院上がりの主人公・矢吹丈がボクシングを通じて様々な人間と出会い、成長していくストーリ—で、アニメも同様に大ヒット。
尾藤イサオの歌唱が光るこのテーマソングも、日本人にとって決して忘れえぬ名曲となりました。
ちなみに、作詞は劇作家・詩人、寺山修司。作曲・編曲は数々の映画音楽やサザンオールスターズの4thアルバム『ステレオ太陽族』の楽曲アレンジでも知られる八木正生が手掛けています。
(選曲・文章/伊藤威明)

編集:石井由紀子
editor:石井由紀子
出典:ミュージックソムリエ協会staff blog
ミュージックソムリエ養成講座

著者:ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。