L→R ヤスカワアル(Ba)、片桐(Vo&Gu)、マツイユウキ(Dr)

L→R ヤスカワアル(Ba)、片桐(Vo&Gu)、マツイユウキ(Dr)

【Hakubi インタビュー】
自分自身と向き合って作った、
挑戦と変化の2ndアルバム

ストレートなロックも強みとしながら
より広げていきたい気持ちが強かった

「あいたがい」と「君が言うようにこの世界は」、「Rewrite」にはandropの内澤崇仁さん、「Twilight」と「Eye」、「32等星の夜」にはEvergreen Leland Studio、「ゆれて」にはTurntable Films/Subtle Controlの井上陽介さん、「サイレンと東京」にはTHE CHARM PARKさんと、さまざまなアレンジャーが参加されていることも今作の特徴です。

片桐
そうですね。曲ごとにどういうアレンジにしたいかを自分たちで考えた上で、お願いする方を決めていくスタイルだったんですけど、Hakubiの新たな側面を本当にたくさん引き出していただけました。従来のストレートなロックも強みとして持ちながら、そこからもっと広げていきたい気持ちが強かったんです。

例えば、andropの内澤さんにお願いしようと思ったのはどういう経緯で?

片桐
内澤さんのアレンジメントっていろんなギミックが効いていて、こだわり抜いた作品ばかりだなと普段から思っていたんです。光と影の表現だったり、心の奥底の細かい描写であったり、根本の音楽性もHakubiと近い感じがしていて。そんな中でちょうど内澤さんと連絡を取れるスタッフがいたので、恐れ多くもオファーさせていただきました。聴き手をハッとさせられる曲が作りたい、自分たちにはないニュアンスがほしいという想いで最初にお願いしたのは「あいたがい」ですね。

実際にアレンジしてもらってどうでしたか?

片桐
私の作る曲は3コードみたいなシンプルな進行になりがちなんですけど、「あいたがい」も「君が言うようにこの世界は」も「Rewrite」もHakubiのバンド感を残していただきつつ、フックとなるコードや物語が切り換わる“転”の部分をうまく作ってくださったと思います。ここ最近のわりとライトに音楽が聴かれる状況を踏まえて、いい意味で軽さのあるサウンドも意識してもらえましたし。内澤さんにお願いして本当に良かったです。
マツイ
「君が言うようにこの世界は」のレコーディングの時になかなか納得のいくテイクが録れなかったんですけど、内澤さんに“外国人のドラマーをスタンドに降ろすイメージで叩いてみたら?”というアドバイスをしてもらえたおかげで、広がりのある感じがうまく出せたと思います。
ヤスカワ
ベースに関しては、すごく自由にやらせてもらった感じです。曲とは関係ないところだと、レコーディング終わりに飲みに誘っていただいたのに、僕は友達と飲む約束をしていたのでお断りしちゃった日がありましたね。

そのくらい打ち解けた関係になれたということですね。

ヤスカワ
仲良くしていただきました。バンドマンだし、やっぱり話しやすかったです。
片桐
そうだね。「君が言うようにこの世界は」のAメロでは心情の変化を細かく書いたんですけど、その歌詞を褒めてくださったのも嬉しかったです。

この曲は、別れの寂しさを漂わせながらもアンセムの輝きがある独特な曲だと思います。

マツイ
演奏していても不思議な一体感が生まれるんですよね。声が出せないライヴであっても、僕らはその場にいることを証明してほしくて。「君が言うようにこの世界は」をやる時はお客さんにスマホのライトをつけてもらったりしているんですけど、すごく美しい景色を作ってくれる曲やなっていつも驚いています。
片桐
私はライヴで“拳をあげろー!”みたいに煽られるのがあまり得意じゃなくて(笑)。やりたいと思ったらやったらいいし、じっくり聴くのもいいじゃないですか。この曲はみんなを先導するような勇ましさはないんですけど、ひとりがたくさん存在しているのをちゃんと感じられるというか。全員が分かり合えるとかじゃなく、それぞれが自分自身として集まって一体になれる。そういう力を持った曲ができたのは、Hakubiとしてとても喜ばしいことですね。

アルバムリリース後のツアー『Hakubi one-man tour 2023 -Eye to Eye-』も楽しみです。

片桐
状況次第ではあるんですけど、声出しOKのライヴがやりたいですよね。これまでライヴハウスをたくさん回らせてもらって、ホール公演も経験して。いろいろな見せ方ができるようになってきた私たちが、改めて幅広いアプローチでアルバムを作れたので、その進化をしっかりと証明できるツアーにしたいです。ファイナルはHakubi史上最大規模の東京・LINE CUBE SHIBUYAになりますが、ぜひ楽しみにしていてください。

取材:田山雄士

アルバム『Eye』2023年3月15日発売 PONY CANYON
    • 【初回限定盤】(CD+DVD)
    • PCCA-06178
    • ¥4,000(税込)
    • 【通常盤】(CD)
    • PCCA-06179
    • ¥3,000(税込)

ライヴ情報

『Hakubi one-man tour 2023 -Eye to Eye-』
4/01(土) 福岡・LIVEHOUSE CB
4/02(日) 岡山・YEBISU YA PRO
4/07(金) 愛知・名古屋ELL
4/08(土) 石川・金沢vanvanV4
4/15(土) 北海道・札幌BESSIE HALL
4/23(日) 宮城・仙台MACANA
4/27(木) 大阪・BIGCAT
4/30(日) 東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)

Hakubi プロフィール

ハクビ:2017 年結成、京都発の3ピースバンド。地元京都を中心に全国で活動しており、片桐(Vo&Gu)の紡ぎ出すストレートな言葉とその弱さを押し殺すように訴えかける力強い歌声が早耳のリスナーから支持を受け、「夢の続き」のMVはYouTubeにて320万回再生を突破。インディーズ時代からフェスやサーキットイベントでは入場規制が続出し、ライヴバンドとして人気を集めた。21年9月にメジャーデビューアルバム『era』を発売。22年には自身初のホールワンマンライヴも開催し、4作の配信シングルを発表した。23年1月に配信シングル「Rewrite」をリリースし、3月にフルアルバム『Eye』を発売する。同年4月より全国ツアー『Hakubi one-man tour 2023 -Eye to Eye-』を開催。Hakubi オフィシャルHP

「Eye」MV

「Rewrite」MV

「32等星の夜」MV

New Album『Eye』&
one-man tour 2023 -Eye to Eye-
【Teaser】

OKMusic編集部

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