約4分のPVも発表!

約4分のPVも発表!

浦沢直樹×手塚治虫「PLUTO」Netfli
xで23年にアニメ化 MAPPA設立者の丸
山正雄率いるスタジオM2が制作

約4分のPVも発表! 浦沢直樹氏が手塚治虫氏(※塚は旧字体)による「鉄腕アトム」のエピソード「地上最大のロボット」をリメイクした漫画「PLUTO(プルートゥ)」のアニメ化が決定し、2023年にNetflixで独占配信されることが分かった。あわせて約4分にもおよぶ制作決定PVが披露され、メインキャストと制作スタジオなども明らかとなった。
 同作は、世界18の国と地域で翻訳出版され、単行本の全世界累計発行部数が1000万部を突破する人気作。人とロボットが共存する社会で、世界でもっとも優秀なロボットが次々に暗殺される怪事件が発生し、ロボット捜査官ゲジヒトとアトムは真相を追うなかで、世界を破滅へと導く史上最悪の憎しみの存在に気づく。第9回手塚治虫文化賞マンガ大賞、平成17年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第41回星雲賞コミック部門受賞などを受賞している。
 劇場アニメ「この世界の片隅に」を手がけた企画・プロデュース陣が再集結し、制作プロデュースをジェンコ、アニメーション制作をスタジオM2が担当。エグゼクティブプロデューサーとしてジェンコの真木太郎、スタジオM2の丸山正雄が名を連ねている。
 スタジオM2の丸山プロデューサーは、1965年に手塚治虫氏が設立した虫プロダクションでアニメ業界に入り、その後マッドハウス、MAPPA(「呪術廻戦」)を設立。数多くの作品を送りだしてきたキャリア50年以上のアニメプロデューサー。これまで手塚氏原作の「メトロポリス」、浦沢氏原作の「YAWARA!」「MASTERキートン」のアニメ化も手がけている。
 ゲジヒト役を「007」シリーズや「ナイブズ・アウト」シリーズでダニエル・クレイグの吹き替えを担当する藤真秀、アトム役を日笠陽子、ウラン役を鈴木みのりが演じる。なお、「AnimeJapan 2023」で3月25日開催の「ネトフリアニメ スペシャルステージ」には、浦沢氏、手塚眞氏のほか、キャストの日笠、鈴木が登壇する。
 浦沢氏、漫画「PLUTO」のプロデュースを手がける漫画編集者の長崎尚志氏、手塚氏の息子で漫画「PLUTO」の監修を務めた手塚眞氏からのコメント全文は以下のとおり。
【浦沢直樹】
60年前の発表以来、その言いようのない切なさに私の心が揺さぶられたように、多くの人の「心の漫画」となった「鉄腕アトム」の挿話「地上最大のロボット」。
この作品のリメイクがいかに難事業かを身をもって知る私は、今回のアニメ化に挑むスタッフの皆さんの勇気に心から拍手を送るとともに、新たな「心の作品」の誕生に心躍っています。
今こそ手塚治虫さんのメッセージが世界中に届きますように。
【長崎尚志】
60年前、「PLUTO」の原作「地上最大のロボット」が誕生した。
最強の戦闘能力を持つロボット達が競う物語だったが、これまでのアトムにはこの手の対戦形式の作品はなく、当時の少年達は熱狂した。アトムファンというより「地上最大のロボット」ファンの誕生だ。その渦中にいた私は、この作品が単に誰が強いかを描いた作品ではなく、もっと深い何かを伝えたいのではないか、と感じていた。そして「PLUTO」に挑んだ時、答えが出た。手塚治虫は預言者だったのだ。現代、我々が直面している戦争とは、東西の文化や考え方の違いを理解し、尊重しなかった結果である。
「PLUTO」はその手塚哲学を受け継ぎ、ただ反戦を訴えるのではなく、そこには痛みがともなうこと……それでも平和しかないということを世に問いたい作品なのだ。
【手塚眞】
ついに、やっと、「PLUTO」がアニメになる。いつかこれは映像にされるべきだと思っていた。
何度も企画が立ち上がりまた消えていったのは、その内容の難易度の故だ。確かにハードルが高い。
しかしだからこそ挑戦のしがいがある本物中の「本物」だ。
そしてこれは新しい浦沢アニメであると同時に、新しい手塚アニメでもある。
アニメの進化形をどのように見せてくれるか、とても楽しみだ。

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