​しまさか(志麻、あほの坂田。)「
叶うなら、ずっとみんなで一緒にいた
いと思います」 6度目となるバース
デーライブ・東京公演をレポート

【速報】しまさかでバースデーイベントやるってよwww >>6 FAKEOUT

2022.12.5 Zepp DiverCity(TOKYO)
ボーカルユニット・浦島坂田船のメンバーで、12月に誕生日を迎えた志麻とあほの坂田。が、『【速報】しまさかでバースデーイベントやるってよwww >>6 FAKEOUT』と題し、6度目となるバースデーライブを全国5都市で開催。ここでは、12月5日にZepp DiverCity(TOKYO)にて行われた東京公演の模様をお伝えする。
幕開けは、今回のしまさかバースデーライブのメインテーマである「RED」。ライブタイトル“FAKEOUT=騙す”に相応しく、相手の恋心を利用する“アカサギ”を彷彿させるナンバーだ。黒い革ジャケット姿の志麻とヒョウ柄シャツ姿のあほの坂田。、2人のギラついた雄々しさ、大胆なフレーズ、向き合ってのラップバトルと先制パンチが強すぎる。
志麻

あほの坂田。

「しまさかバースデーライブへようこそ! 楽しい1日にしましょう!」と志麻が呼びかけ、「ロキ」へ。息ぴったりに歌をかけ合う2人に、志麻のイメージカラーである紫のペンライトを手にした志麻リス(志麻ファンの呼称)も、あほの坂田。のイメージカラーである赤のペンライトを手にした坂田家(あほの坂田。ファンの呼称)も、ますます高まっていく。
志麻が「もっと拳を突き上げろ!」と、あほの坂田。が「ちょっとずつでいいからついてこいよ!」と煽り、2人向き合ってのロングトーンでも圧倒した「拝啓ドッペルゲンガー」。巻き舌も絶好調、<負け犬になって吠えろ><理想像なんて捨てろ>と<愛すべき世界へ>へトリップさせてくれた「脱法ロック」。甘い囁きでいざない、<生きてればお客 死んでれば商材>ととてつもなく怖いことを魅惑のイケボでさらっとかっこよく歌う「シャンティ」。志麻とあほの坂田。、この2人が起こす<化学反応>は、本当に刺激的だ。
志麻
“雪”をテーマにした美しく温かな「ヒロイン」を歌った志麻、一途に“君”を想う切ない「クリスマスソング」を歌ったあほの坂田。と、単独で披露したのはどちらもback numberのカバー曲だ。心を込めて丁寧に歌うラブソングもまた、志麻とあほの坂田。によく似合う。
「しまさかといえばボカロ多め、カバー多めだったりするんですけど、次は浦島坂田船の盛り上がる楽曲をカバーしたいと思います」とあほの坂田。が前置きしたのは、「レッドホットクレイジーナイト」。こうした嬉しい驚きに出会えるのもライブの醍醐味だ。
今回のしまさかバースデーライブのメインテーマ第2弾として動画投稿されていた「PAPER MOON」では、吐息やファルセットも交えた艶っぽい歌声を響かせた志麻とあほの坂田。。ひとつ歳を重ねた2人が低音から高音まで自由に行き来しながら表現する背徳感、完全に沼じゃないか。
あほの坂田。
『激闘!! USSS警察24時-密着!スーパーコップ坂田警部補-』と題した某ドキュメンタリー番組を思わせる幕間映像では、坂田警部補がどう考えても志麻っぽい手配書を頼りに特殊詐欺犯を追うことに。坂田警部補が捕らえた志麻容疑者の車のトランクから出てきたのはなんと大量の足フェチ写真集で、証拠品として押収されかけて暴れた志麻容疑者は、公務執行妨害で現行犯逮捕。2人の迫真の演技といい、ガチトーンのナレーションといい、笑いを禁じ得ない。
志麻が詐欺師歴2年目の先輩、あほの坂田。が詐欺師歴1年目の新人に扮したのは、“詐欺師ピンチあるある”をまとめた映像を用いて、ピンチに陥ったときにどう対処すべきかをその場で大喜利回答していく生コント。浦島坂田船のメンバーであるうらたぬきセンラの名前を持ち出したり、スタッフもブザー音で遊び始めたり、2人で突然ミュージカルを始めたりと、自由奔放で絶妙にゆるくて、じわじわ面白い。
志麻、あほの坂田。
華やかで軽やかなステッキダンスで魅せたり、ぎゅっと隣り合って笑い合ったりした「未完成ユートピア」。あほの坂田。といえば!な「エゴロック」、志麻のソロ曲「CRAZY BUNNY!!」では熱量高くロックに突き抜けて、「二息歩行(Reloaded)」ではすれ違いざまに信頼のタッチを交わして。足し算ではなく掛け算になる2人だなとつくづく思う。
また、あほの坂田。のソロアルバム『Steal your heart』に収録の不屈の精神を宿した「鼓動」、志麻のソロアルバム『ミチシルベ』に収録のK-POPテイストな「FIREFIRE」を2人で一緒に歌ったのも、相当胸アツだった。
あほの坂田。が「次で最後なんですけど、ただじゃ帰さないですよ。クタクタになって……半分死んでもらう(笑)」と言うと、「「ただじゃ帰さない」ってかっこいいな。じゃあ俺は……おまえら、立てねぇ身体にしてやるよ」とキメ顔をしたのに、「ごめん、自分が立てない身体になってる(笑)」と白状する志麻。楽しい雰囲気のまま、本編ラストの「乱✕銃」へ。2人そろって<Bang!>に合わせてフロアを狙い撃ちしたり、向き合ってアイコンタクトしたり、<背中合わせの1ページ>でぴったり背中合わせになったり。やっぱり最強コンビだ。
志麻、あほの坂田。
オフィシャルグッズのジャージ姿で2人が現れたアンコール。ステージを所狭しと駆け回りながら歌い、志麻がこの日誕生日を迎えたあほの坂田。の見せ場を作って、ヒーローポーズも勇ましくきめた「スーパーヒーロー」のあと、一度舞台袖にはけた志麻がバースデーソングを歌いながら運んできたのは、大きな誕生日ケーキだ。「初日の大阪公演、志麻が誕生日を迎えた12月1日。今日と同じようなケーキのサプライズがあったんですが、そこで志麻はとんでもないことをさせられました。坂田にアーンでケーキを食べさせてもらう“ケーキバイト”の一口が、とんでもなく大きかったんです。やり返していいよな? 坂田家、よく見ておけよ! 君たちの主がベチョベチョになる姿をな(笑)」と、悪い笑顔を見せる志麻。「坂田、おめでとう!」というかけ声とオーディエンスの大拍手で、ビッグサイズのケーキを志麻にアーンで食べさせてもらったあほの坂田。は、口の周りにクリームをたっぷりつけたままガッツポーズ。その後、タオルでちゃんときれいにクリームを拭ってあげる志麻の姿に、愛を感じずにはいられない。「31歳の抱負は?」と志麻に問われると、「あまり多くを望まないタイプなんですけど、うなら、ずっとみんなで一緒にいたいと思います」と願いを口にしたあほの坂田。。会場にいる全員、気持ちはひとつだ。
マイクを通さず2人で声を合わせてタイトルコールしたのは、しまさか初のオリジナル楽曲であり、2人が作詞に参加した「ラストフレーズ」。<「君」に逢えた 「僕」でいられた>という言葉はじめ、お互いに、仲間に、リスナーに真っ直ぐ向き合う2人の想いがあふれた、全身全霊の歌。エンターテイメントとして“詐欺師”をテーマに楽しませたライブだったけれど、志麻とあほの坂田。は徹頭徹尾どうしようもなく実直だった。そんな彼らの誕生日をどうか来年もライブ会場で祝えますように。

文=杉江優花 撮影=小松陽祐(ODDJOB)

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