原因が不明という場合も
 この周期が39日以上の場合、稀発月経といいます。38日までは正常の範囲となります。稀発月経でも排卵があれば妊娠、出産が可能ですが、無排卵周期になっていることもあるため、ホルモンバランスの状態や排卵の有無を調べた方がよいでしょう。

 無排卵性稀発月経の場合、思春期や更年期に多く見られます。20歳代から40歳代の女性の場合は、原因がはっきりしないことも多く、急激な体重減少や増大、肝臓に異常がある場合、ホルモンの分泌異常などによって起こることがあります。

 脳の一領域である視床下部の機能障害や下垂体の機能障害、甲状腺の機能障害によって、生理は長い間隔をあけることになります。また、多?胞性卵巣症候群という病気にかかっている場合は、排卵できない未成熟な卵胞が排卵されないまま、卵巣内にとどまっているため、稀発月経となり、徐々に月経の間隔が長い状態となり、無月経に至ることもあります。無月経になれば、排卵もなくなるため、不妊の原因となり、また、子宮体がんとなるリスクも高くなります。無排卵性の稀発月経の場合は、早めの治療が必要となります。

 また、甲状腺ホルモンは、卵胞の成長に必要となりますが、十分な甲状腺ホルモンがないと、卵胞は成長せず、排卵が起こりません。甲状腺の異常も、月経不順を引き起こすものとなりますので、知っておくことは必要です。

 さらに、高プロラクチン血症という病気にかかると、脳下垂体から放出される刺激ホルモンであるプロラクチンが多量に分泌されるため、卵巣での排卵が抑えられてしまいます。その結果月経不順の原因となります。こういった現象が起こるのは、流産後や人工妊娠中絶後、脳下垂体に腫瘍がある場合、胃潰瘍の治療を受けている場合、精神科で治療を受けている場合等です。

 また、原因が不明という場合も多くみられます。生理の間隔が長い状態が続く時には、放置せず、早めに婦人科の治療を受けることが必要です。基礎体温をはかり、排卵がないような時なども、専門医の治療、診断、説明をきちんと受けることで安心できます。女性の身体は色々な状況や状態によって、デリケートに反応をしますので、ストレスを発散させる楽しみを持つことも必要になります。前向きに目標をもって、明るく日常生活を送ることも、病気を寄せ付けないような、強さにつながります。医師の診断とともに、自分達の気の持ちようで健康に結びつきます。

Written by Gow! Magazine編集部
Photo by Jane Rahman

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