L→R RYU-TA(Gu&Cho)、GEN(Vo&Ba)、KOUHEI(Dr&Cho)、HIROKAZ(Gu)

L→R RYU-TA(Gu&Cho)、GEN(Vo&Ba)、KOUHEI(Dr&Cho)、HIROKAZ(Gu)

【04 Limited Sazabys
インタビュー】
ありのままを出すことが
正解だと信じられるようになった

4年振りとなる4thアルバム『Harvest』がここに完成! 前アルバム『SOIL』(土壌)~シングル「SEED」(種)~今作(収穫)となる三部作的な作品は、ファンの期待に200パーセント応えた傑作と言っていい。既発曲を含め、歌詞と楽曲が時代を超えて突き刺さってくる。そんな同作についてGEN(Vo&Ba)に語ってもらった。

“バンド、最強でしょ!”
という部分を若い世代に見せたい

今作は4年振りになりますが、待った甲斐のある出来栄えで、個人的にこれまでのアルバムの中で一番好きです。

嬉しいですね。ただ、自分の中でこの作品がどういう立ち位置なのかまだ分かっていなくて。僕ら的にはすごいものを作ったという気持ちはなく、自然と出てきたものをそのまま出した感じなんです。

それは過去3作品にはなかった感覚だった?

そうですね。例えば2ndアルバムの『eureka』(2016年9月発表)なら、その後に日本武道館が決まっていて、“この作品は僕らをどこかに連れて行くもの”という位置づけがあったんですよ。でも、今回は余計なことを考えず、特別に何も狙わず、どこにも行こうとしていない04 Limited Sazabysという感じです。

等身大のありのままの自分たちを出せたと?

本当にそうですね。完全にメンバー4人だけで作ったから。今回は『YON FES 2022』後の5、6月で一気に録ったんです。以前は新しいことを見せるとか、世の中の空気に合わせるとか、そういう気持ちがあったけど、今回は俺ららしくあることが正解なのかなと。“このアレンジ、展開って以前にやっているよね?”となっても“これが味でしょ!”みたいな気持ちだったから、自分たちらしさを自信を持って出せるようになりました。

では、最初のアルバム像はどんなものでした?

4年間待たせたので、待っている人に届けたい感覚はあったかもしれないです。好きな人が納得してくれる作品がいいなと。不特定多数に届けたいなら、もう少し今っぽいアプローチをしたと思います。

冒頭の「Every」~「Keep going」の流れは、前作『SOIL』(2018年10月発表)収録の「message」~「My HERO」に通じる流れで、“これこれ!”と思いました。

俺らの中ではテンプレ感があったから、壊してもいいんじゃないかと思ったけど、やっぱりこれじゃないかって。ここ数年バンドらしくありたいという気持ちも強くなっていますからね。

というのは?

バンドというスタイルを愛しているし、この4年間にコロナというものがあり、バンドに夢を見づらくなったと思っていて。自分が10代の多感な時期に聴いて、カッコ良いと思うかどうか…“今、自分が10代だったら、バンドをやっているかな? ラップでもやっちゃうんじゃないかな?”って。だから、より一層バンドのカッコ良さを体現したかったんです。

前作『SOIL』、その後にシングル「SEED」(2019年9月発表)、そして今回の『Harvest』という3部作の流れは、いつ頃から考えていたんですか?

実は『SOIL』の頃から考えていました。ただ、思い描いていた『Harvest』はもう少し豊潤で多幸感がある感じでしたが、その後、コロナ禍になってしまって。当時はもう少し緩くて、もっと力が抜けた作品にしようと思っていました。“バンド、最強でしょ!”という部分を若い世代に見せたいと思ったから、結果的にはロックなアルバムになったと思います。『SOIL』までは自分たちを早く確立させたい気持ちが強かったけど、今はもう確立されているから、ありのままを出すことが正解だと信じられるようになったんです。この間もTwitterで対バンツアーの面子が決まっていないと呟いたら、全国から対バンに立候補してくれる若手がいて、“まだこんなに知らないバンドがいるんだ!?”と。しかも、“俺らに影響を受けているバンドが意外といるぞ!”って。気づけば、シーンの顔に慣れていたんだなと。

えっ! それはあまり気づいていなかった?

気づいてなかったです(笑)。自分がこんなにシーンに影響を与えていたんだなと。FOMAREのアマダシンスケに言われたことはありましたけど、それよりも下の世代が育っていることに希望を感じましたね。

“今作でシーンを引っ張りたい!”という気持ちも芽生えてきたと?

そうですね。自分たちが育ってきたライヴハウスもそうですけど、後続のバンドをどんどん増やさなきゃいけないし、新しいヒーローが生まれないとシーンの循環も生まれないから。コロナ禍でライヴやフェスもなくなって、これでバンドをやる奴はいないだろうなっていう焦りもありましたね。
L→R RYU-TA(Gu&Cho)、GEN(Vo&Ba)、KOUHEI(Dr&Cho)、HIROKAZ(Gu)
アルバム『Harvest』【初回盤】
アルバム『Harvest』【通常盤】

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着