IVVY 新体制初のツアー最終日に見た
、新しく生まれ変わり進化したグルー
プとしての姿

IVVY BLUE DAISY TOUR

2022.6.27 SHIBUYA CLUB QUATTRO
今年2022年からMASAKI、TAICHI、KEYという新メンバーが加入、7人体制になりパワーアップした形で第2章の幕を開けたダンス&ボーカルグループ・IVVY(読み:アイビー)。6月29日にリリースした新生IVVY第1弾となるシングル「BLUE DAISY」も好調の彼らは、リリースに先立って今作のタイトルを掲げた全国ツアー『IVVY BLUE DAISY TOUR』を開催した。6月27日、東京・SHIBUYA CLUB QUATTROにて行われたこのツアーのファイナル公演を通して、新生IVVYの魅力を探っていく。
この日のライブはまず、みんなを和ませるところから始まった。その役目を担ったのは、TAIYUの遠い親戚だという“MIKE TAIYU”。オープニングムービーで笑いを誘い、新生IVVYはどうなのだろうと緊張感に包まれている観客の心をほぐしていく。これまでイベント、特典会など、常に身近にファンの存在を感じてきたIVVYならではの心遣いをそこには感じた。
そうして、SEに導かれ、照明でブルーに染まったステージに「BLUE DAISY」の衣装を着た7人がオンステージ。「AWAKE」で幕開けしたライブ。まずフロアとメンバー、その近さに驚かされる。7人の誰かと目が合いそうな至近距離だからこそ、新メンバー、従来のメンバーの“個”がはっきりと浮き彫りになっていく。7人になったことで、これまではみんなでドライブダンスを楽しむパーティーチューンだった「We Like Party」は、曲中HIROTOとMASAKIがKEYをリフトしてフロントに出てくるというダイナミックな振り付けが加わり、新たな見せ場が誕生。「Pain」や「Mirage」もラップパートが倍増するなど、既存曲のほとんどは振り付け、ラップが7人ver.にリアレンジされていて、曲が始まるたびにハッとさせられるほど新生IVVYは新しく生まれ変わり、進化したグループになっていた。
進化しても、変わらないものもある。それをもっとも痛感させられたのは「Alice」のパワーだ。メンバーの彼氏感満載の爽やかな笑顔と《君に魔法をかけてあげよう》というキラーフレーズで観客をキュンキュンさせ、煌めかせていくマジック。この魔法が使えるのはIVVYしかいないのだと実感した。
そのあとはステージにHIROTO、YU-TA、MASAKIが残り、ボーカルチームで新曲のバラード「Reason」を披露する場面がやってきた。ここでは3人の声の違いがはっきりと浮き彫りになり、HIROTOのエモーショナルな強さ、YU-TAのピュアな柔らかさ、MASAKIの陰のある憂い。これらが今後どのように混ざり合っていくのか。その化学変化に期待が高まった。
再び7人が揃い、「Alice」とは対極にあるようなせつない男の恋心を歌った大人ナンバー「Spiral」、「Freeze」は、髪をかきあげて観客に向ける目線、肌のチラ見せなどでKENTO.iの色気がダダ漏れ。たっぷりと大人なIVVYで観客を魅了したあとは、昨年末7人編成で初めてファンにお披露目した「Swallowtail」へ。7人がサークルになったところからフォーメーション、メリハリのあるダンス、歌、ラップとすべてがスピーディーに切り替わっていくスリルは、この人数だからこそなせるワザ。エフェクトをかけたボーカルを含め、新生IVVYのスタート曲は、このツアーでさらに一体感と自信を増し、成長。曲が終わると、KENTO.i、TAIYU、TAICHI、KEYが残り、ヒップホップチューンの新曲「TK2」でラップバトルを繰り広げていった。これも、新生IVVYならではの新しいアクト。
曲終わりで場内は暗転。スクリーンにMIKE TAIYUの新作の予告ムービー(?)が流れたあと、ライブはいよいよ終盤へ。最新曲「BLUE DAISY」をパフォーマンスして、青い花をステージに咲かせた彼ら。MASAKI、TAICHI、KEYという新メンバーがいることで、彼らよりも経験値のあるHIROTOからはみんなを支えようとする包容力、YU-TAからは滲み出るような優しさ、KENTO.iは堂々としたブレない存在感、TAIYUは少年っぽさを残したスマイルがさらに引き出されていくのが分かる。
「Brand New Day」をはさんで、「BLUE DAISY」のC/W曲「Let it go」、これが「Swallowtail」のさらに上をいく難易度の高いダンスで、そのカッコよさ、迫力、見応えすべて圧巻の一言。これまでキャッチーな振り付けも多かったIVVYが、第2章からはダンスの質、見せ方、難易度をグッと上げてきているのは明らかだ。だが、そんなキレキレのダンスでファンを圧倒しながら、次に「Swing」が始まると7人はLEDサングラスをかけ、フロントにキレイに一列に並んで会場のみんなとパラパラダンスを楽しそうに踊る。この落差も、以前よりも激しさを増した彼ら。最後は「A:live」でぶち上がって本編は終了。
手拍子のアンコールに応えて再びステージに登場した彼らは「SHOW~昇~」をアクト。メンバーが一言ずつファンに想いを語るMCのコーナーで、「もしあのとき、違った選択をしていたらいまの自分はどうなっていたんだろう」とドキリとするようなことを語っていたHIROTO。彼は本編でも、あのときはYU-TAに頼り、いろんな人に背中を押されたことでグループ存続を決断できたこと伝えていた。そして、その選択が間違っていなかったことを示すように、今回のツアーは各地とも多くのファンが会場に駆けつけてくれた。そんなファンと、これからも一緒に歩んでいくという想いを込め、ラストに「With you」を届けて、このツアーを締めくくった。
ライブ中には、IVVY結成日の9月1日、7周年ライブをSHIBUYA CLUB QUATTROで行うことも発表した彼ら。こんな目が合いそうなところで、汗まで見えそうな至近距離で、7人のIVVYが観られるチャンスはなかなかない。進化を遂げた新生IVVYのパフォーマンスを、ぜひこのタイミングで体感してほしい。
取材・文=東條祥恵 撮影=MIHARU

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着