奥田民生、橋本絵莉子、KANA-BOON谷
口が「イージュー☆ライダー」熱唱 
無料オンラインライブ『the PERFECT
LIVE 2022』

7月7日(木)に、サッポロビール(株)が「大人になっても夢への原動力を持ち続けてほしい」という想いから、無料オンラインライブイベント『the PERFECT LIVE 2022 –STAR meets STAR- by サッポロ生ビール黒ラベル』を開催。配信視聴数91,860回を達成(Youtubeアーカイブ・ABEMA 生配信視聴数含む。7月8日10時現在)したこの日のレポートをお届けする。
冒頭で、今回のイベントのMCを担当するいとうせいこうが登場。KANA-BOON橋本絵莉子奥田民生と、この組み合わせでは“初共演”となる3組のアーティストを呼び込み、本日のライブの趣旨説明を行う。4回目の出場にも関わらず、なぜか「緊張してます」と語る奥田民生とのトークを中心に、ゆるく、温かい雰囲気が会場を包む。
その後ステージに残ったのは、豊かな発想力に裏打ちされたサウンドアレンジ、ウィットに富んだ言語表現で、若者を中心に支持を集める KANA-BOON。一曲目に演奏されたのは、TV アニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』オープニングテーマ曲に抜擢された「シルエット」。海外からの人気も高い代表曲で、会場とオンライン観客のテンションを一気に上げる。熱も冷めやらぬ間に、SNS のショート動画で利用されるなど、根強い人気を誇る「ないものねだり」でコメントもますます伸びていく。「ライブ行けないから嬉しい」といったコメントは、まさにこの数年で抱えた“本音”だろう。
KANA-BOON ライブカット
ボーカル&ギターの谷口鮪による「今日は七夕ということでお願い事をひとつ。早くあなたと騒いだり歌ったりしたいなと思っております!」とのMCをはさみ、最新アルバム『Honey & Darling』から「メリーゴーランド」を披露。つないだラストの曲は、世界中で大人気のアニメ『僕のヒーローアカデミア』のオープニング・テーマであり、ストリーミング再生回数が5,000万回をも超えるヒット曲「スターマーカー」。「流れ星」の歌詞が登場するように、記念すべき七夕の日を彩るにはぴったりな楽曲で、さらには背景にリリックが出現するという特別な演出で幕開けを飾った。その後、MC いとうせいこうとともに、「#私の憧れの星」について聞いてみると、谷口鮪は「学生の頃からASIAN KUNG-FU GENERATIONが好き」と打ち明ける。10年前に所属レーベルのオーディションで面識はあったものの、連絡先を聞いたのはつい最近、というピュアな一面をのぞかせていた。
続いてライブを行ったのは、橋本絵莉子。チャットモンチー完結後、ソロで活動を開始し、昨年12月に初のアルバム『日記を燃やして』をリリースした彼女が一曲目に選んだのは「かえれない」。酸いも甘いも経てきたからこその“初心にはかえれない”という、リアルな実感 を軽やかに歌い上げる。そのアルバムの中でも、ひときわ人気の曲「脱走」をはさみ歌われたのは「今日がインフィニティ」。歌詞のシチュエーションも“夜”という、七夕というロマンチックな日にリンクする切ないミディアムナンバーだ。
橋本絵莉子 ライブカット
ラストに彼女が選んだのは、アルバムの一曲目に収録されている「ワンオブゼム」。力強いギターリフから、青空のように抜けの良いサビに移行するのが印象的な曲で、配信中のコメントでも「聴き入った…」と、余韻を残しライブは終了。その後のトークで明かした「#私の憧れの星」では、矢沢あい原作の漫画『天使なんかじゃない』主人公の冴島翠(さえじま・みどり)を挙げる。「素直なんです。悲しいときはめっちゃ泣いて、嬉しいときはめっちゃ喜んで……」と、感情表現豊かな彼女のキャラに、小学生の頃から惹かれているようだ。
そしてトリを飾ったのが、これまですべての『the PERFECT LIVE』に出演してきた“ミスターパーフェクトライブ”こと奥田民生。ミュージシャンだけではなく、その自由自適な生き方で、多くの大人からの“憧れの存在”として名が挙がる彼が「よろしくお願いします」と、ギターを手にし歌い出したのは「拳を天につき上げろ」。サッポロビールにちなんだ曲でもあり、サビの「カンパイ」の歌詞に呼応するように「カンパーイ」とコメントも盛り上がる。力強いストロークとともに続いて披露されたのは、2005年の曲「快楽ギター」。「七時になったら ギターを弾くんだ」と出だしの歌詞を歌った後に、「あっ!」と気づき、実際の時間を考慮して「八時になったら」と言い換えるユーモアも。
奥田民生 ライブカット
途中に挟んだMCで、「毎回最後の出番は荷が重いです……」と、次回からトップバッターの出番を希望しつつ鳴らされたのは「愛のボート」。「海の上を毎日こいでいく」と繰り返される歌詞が、この苦しい世相を乗りこなす上での応援ソングになる。その後、「いまのが『さすらい』という歌でした」「14 人(の観客)ってすごいね。ローリング・ストーンズだったら80万円ぐらいするよ」との“民生節”が出つつ、最後に「解体ショー」を弾き始める。ライブではとくに「沁みる」との声が多い曲だけに、会場もオンラインの観客も、静かに、噛みしめるように聞き入る。緩急ある曲順で、20 分間があっという間に感じた。
奥田民生 ライブカット
その後のトークで、会場に来ていた観客の一人が、50歳の誕生日を迎えるということで、奥田から「“いろいろなこと”があるんで気をつけてください。ズボンとかサイズ変わりますから……おめでとうございます!」という“願いがうひととき”がありつつ、KANA-BOON 谷口と橋本絵莉子が登場。観客&画面の向こうから期待の視線が注がれる中、三人で演奏されたのはヒット曲「イージュー☆ライダー」。KANA-BOON 谷口が「大好きな曲」、そして橋本も「チャットモンチー時代を含めてもカバーしたことがない」というこの歌が、交互にAメロを歌うなど三人の“スター”によるアレンジで、さらなる魅力を持って届けられた。

最後に、本日の出演者が勢揃いし、恒例の乾杯の音頭が奥田民生により行われる。これまで叶わなかった、会場の人との「黒ラベルでカンパイ!」が実現した、プレミアムな一夜だった。
無料オンラインライブ『the PERFECT LIVE 2022 –STAR meets STAR-』 無料アーカイブ配信中(7月14日 23時59分まで)

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