4月15日@東京・恵比寿LIQUID ROOM PHOTO BY かわどう

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4月15日、ATSUYA、SHOJI、TOKI、HIROSHI、SEIRAによるダンスボーカルグループ“N0NAME(ノーネーム)”が東京・恵比寿LIQUID ROOMで3rdワンマンライブ『2022 BACK TO THE START』を開催した。

開演時間となり、ステージ後方のビジョンに映像が映し出された。モノクロの映像でストーリー性があって、フィルム・ノワールのようにも感じられ、映画のオープニングさながらのオープニングとなった。その映像の中での衣装と同じ黒スーツで5人が登場。ライブタイトルにもなっている新曲「BACK TO THE START」をクールにパフォーマンスし、ファンをその世界観へと引き込んでいく。続けて「Beautiful」「Beat Now It」「BAD」と曲に合わせた映像演出によって雰囲気や場面がどんどん展開していく。

そして再びビジョンに映像が。今回のライブでは、このストーリー性のある映像がオープニングを含めて4回に分けて上映された。N0NAMEの5人はもちろん、映画「アウトレイジ」や「シン・ゴジラ」などに出演している名バイプレイヤーの島津健太郎、「進撃の巨人」などに出演している杉原枝利香ら豪華俳優陣もキャスティングし、本格的な映像作品に仕上がった。

ライブ自体も、HIROSHI、TOKI、SHOJIによる「LIFE」、スパニッシュ系のアコギやダンサーとの競演で魅せたTOKIのソロ、女性ダンサーたちとのコラボで妖艶な雰囲気を作り出したATSUYAとSEIRAによるダンスマフォーマンスなど、個々の個性や魅力を生かしたコーナーも取り入れ、ワンマンならではの盛りだくさんな構成に。

映像作品の「the end」の文字が流れたあとは、DJブースがステージに登場し、「TOKYO」「CRUISING TOKYO」など、一気にヒートアップしてラストスパートに突入! そして14曲終わったところで初MC。今回は映像作品の世界観を生かした演出で“映画”を観ているかのようにライブを楽しんでほしいという思いから、後半までMCを挟むことはなかった。それだけに、「調子はどうですか? 楽しんでますか? 終盤戦に近いですけど、まだまだ盛り上げていくので楽しんでいきましょう!(SHOJI)、「いろんな思いが詰まった僕たちのショーケース、余すところなく楽しんでいってください!」(TOKI)、「人生で一番と言っていいくらいの思い出を作りましょう!」(HIROSHI)、「終わりたくないです。延長っていくらですか?」(ATSUYA)、「最後の1秒まで楽しんでいってください!(SEIRA)と、笑顔と一緒に溜まっていた思いを一気に届けた。

映像を取り入れたことについてもTOKIが「説明しよう! 『BACK TO THE START』、日本語訳すると“原点回帰”。僕ら5年間活動していて、その5年の間にはメンバーが抜けたり、加わったり、ケンカがあったり、紆余曲折ありました。順風満帆じゃなく、いろんなことを経験して今ここに立っています。それを物語チックにバイシー(芝居)を入れて表現しました。探偵事務所の僕たちが悪いヤツから依頼をされるんだけど、『悪いヤツだからやめておこうよ』とか意見が分かれたり、団結したり、グループの歴史とリンクしていたりします」とコンセプトをわかりやすく伝えた。HIROSHIが「これを機にN0NAMEの歴史を知って、N0NAMEの沼にどっぷりハマってください!」と呼びかけ、「MASK」「2 LIVE IS 2 FIGHT」「Fearlessly」を続けて披露し本編を締めくくった。

アンコールでは「緊急告知」が行われ、3つの嬉しいお知らせが届けられた。第1弾はこの日のライブのオープニングで披露した新曲「BACK TO THE START」が16日から配信がスタート。第2弾はニューシングル「HEAVEN」が夏にリリースされ、東名阪でのインストアツアーも行われるということ。第3弾は2022年冬に名古屋と東京でのツアー決定。名古屋はMonday Dirty Jokesとの2マン、東京は初のホールライブとなる。対バン相手のMonday Dirty JokesのメンバーがN0NAMEの5人に内緒で会場に来ていて、TOKIは「5年前、最初に手を差し伸べてくれた人たち。俺たちの音楽の原点ですし、一緒にライブができることがただただ嬉しいです!」と喜びと感謝の気持ちを表した。

「AROUND」をパフォーマンスした後、メンバーそれぞれが改めてこの日のライブへの思いを語ったーー。
「こういう状況なので不安もありました。でも、めっちゃ来てくれてて泣きそうになりました。最初は自分のために好きなことを始めたんですけど、今回のワンマンを作っていく中で、支えてくれてるファンの方、スタッフさんとか、そういう人たちのためにもっとN0NAMEを大きくしたいと思いました」(SEIRA)
「人間っていろんな感情があって、楽しかったり、好きだったりだけじゃなく、落ち込んだり、誰かを嫌いになっちゃったり、死にたくなったり。そんな気持ちを僕らのステージを観て少しでも変えられたらと思っているので、僕らのライブを観て、何かを感じていただけたら僕は幸せです」(ATSUYA)
「2ndワンマンの時、『来年の3rdの時は声が出せるといいね』って言ってたけど、まだその状況にはなっていません。でも、僕はプラスに考えていて、声を出せない中、拍手も今まで以上に大きかったし、表情もマスクをしていても伝わるようになりました。この先、どんな辛いことがあっても笑顔が届けられるようにこれからも頑張っていきます」(SHOJI)
「2ndワンマンが終わった時、N0NAMEを辞めようと思っていたんですけど、今ここに立っています。ライブってお金じゃ買えないものがあって、それが好きでステージに立っています。元々ダンサーだったのがマイクを持って、今じゃ言葉っていうものを使ったりして、ありがたいことに自分の言葉で「人生変わった」って言ってもらったりして、まだ辞めたくないなってマジで思います。この先もN0NAME、そして俺は止まらずにステージに立ち続けます。俺はここじゃないと表現できないなと思うので、もうちょっとここにいさせてください」(TOKI)
「最近名古屋にちょこちょこ帰ってライブするようになって、仲間の大切さ、ファンの皆さんの大切さを改めて痛感しました。支えてくれる方の背中を押せるような曲を作りたいと思って、僕の人生の中で経験したことを『BACK TO THE START』の歌詞に放り込んだりしました。このタイミングでこの曲を書かせていただいたことも自分にとっていいタイミングと思っています」(HIROSHI)

そんなHIROSHIの言葉と共に、最後にもう一度「BACK TO THE START」を歌唱。この曲のみ撮影が可能となり、終演後、ファンによってN0NAMEの熱いパフォーマンスと熱い思いが映像と共に拡散された。新しい挑戦も多かった3rdワンマンライブ『2022 BACK TO THE START』は、N0NAMEの今後のさらなる飛躍のきっかけになり得る重要なステージとなった。

TEXT BY 田中隆信
PHOTO BY かわどう
4月15日@東京・恵比寿LIQUID ROOM PHOTO BY かわどう
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OKMusic編集部

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