L→R  Ayasa(八潮瑠唯役/Violin)、西尾夕香(広町七深役/Ba)、進藤あまね(倉田ましろ役/Vo)、mika(二葉つくし役/Dr)、直田姫奈(桐ヶ谷透子役/Gu)

L→R  Ayasa(八潮瑠唯役/Violin)、西尾夕香(広町七深役/Ba)、進藤あまね(倉田ましろ役/Vo)、mika(二葉つくし役/Dr)、直田姫奈(桐ヶ谷透子役/Gu)

【Morfonica インタビュー】
Morfonicaの音楽には
水彩画に似たイメージを感じる

次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!(バンドリ!)』に登場する第4のリアルバンド・Morfonica。彼女たちの強みであるバイオリンを軸としたシンフォニックロックは、4thシングル「fly with the night」でもますます研ぎ澄まされるように進化を遂げていた。同作に込めた想いについてうかがうべく、進藤あまね(倉田ましろ役/Vo)とAyasa(八潮瑠唯役/Violin)を直撃した。

ましろちゃんが感情に正直な子なら、
瑠唯は感情と現実の間で揺れ動く子

表題曲「fly with the night」とカップリング曲「Secret Dawn」には、“夜”と“夜明け”という意味の言葉が順に入っていますね。シングル全体を通して時間の移ろいを表しているかのように思いました。

Ayasa
確かにそうですね! 私たちの音楽はリズム&アドベンチャーゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』(以下:ガルパ)のバンドストーリーに紐づいていて、物語の流れが少しでも違っていたらこの2曲は一緒のタイミングで収録されなかったはずなので、とても運命的だなと思います。
進藤
さわやかな「Secret Dawn」でバンドを覆っていた闇を晴らしたけど、それでも再び夜が訪れて。また改めて光を目指すために、暗めで激しいサウンドの「fly with the night」を演奏する。楽曲が公開された時系列順で考えると、そんなイメージですね。

よく理解ができました。それでは「fly with the night」はどんな物語を持つ楽曲に?

進藤
Ayasaさんが演じる八潮瑠唯さんがある時、Morfonicaからの脱退を決意するんです。その影響で私が演じる倉田ましろちゃんも、他のバンドメンバーとの間でいざこざが生じてしまって。最後には瑠唯さんも戻ってきてくれるのですが…。今回の歌詞はそんな渦中で書き上げられたものなので、1番のサビの《許されるならば どうか/一緒にいたいよ この先も》というフレーズに象徴されるように、ましろちゃんが抱く瑠唯さんへの想いが込められた楽曲になっています。

サビの歌詞が楽曲を通してもっとも伝えたい部分なのですね。

進藤
その直後の《誰一人欠けてはいけないんだ/必要なんだよ あなたが》からも同じで、ましろちゃんにとって瑠唯さんはかけがえない存在で…Morfonicaは5人でないと成り立たないんですよ。だからこそ、メンバーの成長や変化につれて、サウンドも次第に明るく変わっていくんです。『ガルパ』では1番までしか公開されていないので、2番以降ではゲームで描かれた物語をさらに深くまで味わっていただけるのかなと。
Ayasa
そうだね、ますます楽曲のスケール感も広がっていくし。ましろちゃんと瑠唯の関係性で言えば、1番と2番のBメロで《変わってゆく 私は》《変わってゆく 世界は》とふたりだけで歌っている部分がとても印象的で。瑠唯には幼少期から続けてきたバイオリンを諦めた過去があるのですが、ましろちゃんが自分の感情に正直な子なら、瑠唯は感情と現実の間で揺れ動く子なんです。だから、彼女にとって変化ってプラスとマイナスのどちらでもあるという。その変化を瑠唯がプラスに受け止めてくれたらいいですね。

では、レコーディング時に意識をしたことはありますか?

進藤
この楽曲のヴォーカルはサビでチェストヴォイスとファルセットを行き来するのですが、本当に今まで出したことがないような歌声の種類だったんです。デビュー曲「Daylight -デイライト- 」(2020年5月発表のシングル収録曲)も難しかったのですが、今回はまた新たな試練が待っていて。ファルセットで感情に抑揚をつけた経験もなかったので、“この難しさが第2章の曲なのか!?”と思いながらヴォイスレッスンで練習を積みました。

レッスン時にはどんなアドバイスが?

進藤
講師の方からは歌う時に無意識にビブラートを混ぜる私の癖を、むしろ評価していただいて。特に1番Aメロの《やがて繋がり合う運命から》はビブラートを含ませることで、《運命から》のフレーズをすごく強調させて聴かせられるし、何よりましろちゃんのイメージにぴったりだとアドバイスをいただきました。

Ayasaさんはレコーディングを振り返っていかがでした?

Ayasa
“ましろちゃんと瑠唯がふたりだけで歌うパートがあるなんて!?”とすごく驚きました。あと、これまではバイオリンのメロディーと私以外のメンバーのハモリが共存する楽曲も多くて。なので、ライヴ中に自分だけがハモリから外れることもあったのですが、今回はむしろサビ冒頭でバイオリンを弾かないという。瑠唯に目いっぱいに歌わせるよう、楽曲作りがされているのがとても新鮮でしたね。それもあって、サビのバイオリンも自分が歌い終えたあとにオブリガードを添える程度になっているんです。

レコーディングの話のつながりで思い出したのですが、Ayasaさんは以前、何か別の楽曲の収録時にスタッフの方から他パートのスコアを見せられて、ライヴでの演奏難易度などは気にもとめずに“いや、いけると思います”と即答していましたよね。

Ayasa
「flame of hope」(2021年1月発表のシングル「ブルームブルーム」収録曲)で、桐ヶ谷透子役の直田姫奈ちゃんのギターソロが2倍の長さになった話ですね(笑)。
進藤
きっとそれです(笑)。
Ayasa
それこそ「Secret Dawn」のレコーディングでも音が少ないフレーズがあって、そこにバイオリンを充てようかと相談されたのですが、 “いや、ここはベースで!”と返答しておきました(笑)。ベースとドラムのレコーディングが翌日だったので間に合うなと。ただ、せっかくバイオリン以外でもソロを担える楽器が存在するのだから、楽曲のバリエーションも膨らませておいて損はないと思うんです。ライヴ演奏時にファンのみなさんにも喜んでいただけるでしょうし。なので、スタッフさんに相談された際は、常に私以外のパートを全面的に推しています。結果的に人の負担を勝手に増やしているんですけどね(笑)。

そうした意図があったのですね。「Secret Dawn」は一転して、とてもさわやかな仕上がりですね。

進藤
そうなんです。西尾夕香ちゃん演じる広町七深ちゃんの“とある秘密”を、メンバー全員で共有する際の想いが描かれています。
Ayasa
私が先ほどの話で“ベースがいい”と提案したのも、七深ちゃんがメインの楽曲だったからですね。

「Secret Dawn」はすでにライヴでもお馴染みになっていますよね。演奏時にこだわっているポイントはありますか?

進藤
落ちサビでメンバー全員が向かい合って、歌詞にあるとおり“ゆびきりげんまん”をする演出ですね。みんなでたくさん話し合って決めました。
Ayasa
この指切りも『ガルパ』のバンドストーリーに絡めていて。だからこそ、ライヴに来てくださったファンのみなさんにも喜んでいただけていると信じています。
L→R  Ayasa(八潮瑠唯役/Violin)、西尾夕香(広町七深役/Ba)、進藤あまね(倉田ましろ役/Vo)、mika(二葉つくし役/Dr)、直田姫奈(桐ヶ谷透子役/Gu)
シングル「fly with the night」

OKMusic編集部

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