中島由貴1stシングル「Day of Brigh
t Sunshine」インタビュー「ライブは
ダンスパートとか入れてみたい」

声優・アーティストの中島由貴が、待望の1stシングル「Day of Bright Sunshine」を2月16日にリリースする。TVアニメ『失格紋の最強賢者』のエンディングテーマでもあるこの曲は、明るさに溢れた一曲となっているが、中島由貴はこの記念すべき一枚とどう向き合ったのだろうか?詳しく話を聞いた。

――1stシングル「Day of Bright Sunshine」がいよいよリリースされますが、まずは年末年始どうお過ごしでしたか? からお聞きしたいです。
正月は実家で過ごしていて、和歌山でぐーたらしたりおばあちゃんに4年ぶりに会ったりして(笑)。すごく地元を満喫しましたね。
――いわゆるお正月を満喫したわけですね。東京に出てきてどれくらいたつのでしょうか?
東京に出て来て、たぶん6年ぐらいなんですけど、成人式の日におばあちゃんに会ったきり、こういうご時勢になって会えなくなってしまって。今年は自分もワクチンも打ちましたし、PCR検査もして陰性だったので、帰れるかなと思って会いにいきました。
――なるほど。しっかりと対策をしつつ、年末年始はエネルギーを充填したと。
そうですね!
――では改めて楽曲の話になりますが、「Day of Bright Sunshine」はTVアニメ『失格紋の最強賢者』のエンディングテーマですが、楽曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?
散歩している感覚というか、歩き出したくなっちゃうような感じの楽曲だなっていうのを初めて聴いた時に思って。ワクワク感とか、この先に見える世界にドキドキしている感覚とかも凄く感じましたね。キラキラ光っているなという印象というか。
――まさに「Day of Bright Sunshine」。行進しているような感じがエンディングっぽいですよね。
キャラクター達が一緒に歩いている感覚というか、そういうイメージが沸きましたね!
――実際に歌ってみてどうでしたか?
歌詞も凄く前向きで、自分も弾んでいるような感覚で歌わせていただきました。
――ファーストアルバムの『Chapter I』の方も聴かせていただきましたが、どこか光を感じるような楽曲が多い印象があります。
そうですね。確かに多かったし、これは自分の中に沢山あるものなんだろうなっていうのは思いましたね。
――この楽曲の中でここは気に入ってる、という部分はありますか?
歌詞はどの部分もいいんだよな~!(笑) 強いて言うなら「宝石みたいだよね 宝探ししようか」という歌詞は凄くいいなと思います、心が温まりますし。
――なかなか日常生活では言いづらい言葉ですよね。
「宝探ししようか!」ってなかなか言わないですよね(笑)。
――僕はイントロが凄く印象的でした。ゲーム的で、レベル上がったみたいなメロディから入るじゃないですか。
分かります! 聴けば聴くほどレベル上がるみたいな感じありますよね。
――レベルが上がって、冒険が先に進んだ感が凄くあるし、来週も楽しみって思えるところはありますよね。歌っていて難しいところはあったのでしょうか?
そんなに凄く悩んだ、というところはあんまりないですね。元々この楽曲では「癒しをください」ってオーダーをアニメ制作側からいただいていたんです。
――癒やしですか。
物語もシリアスな部分が増えていくし、オープニングも凄くカッコイイ楽曲になっているので、エンディングはいつ聴いても癒されるような感じにして欲しいと。なので「癒すぞ!」みたいな気持ちをたっぷり入れて歌ったので(笑)。 もしかしたらいつもと聞こえ方が違うなと感じる方はいらっしゃるかもしれないですね。
――例えば、『アイドルマスターシンデレラガールズ』の乙倉悠貴ちゃんなどもそうですが、キャラクターソングも結構担当されているじゃないですか。いわゆるキャラクターソングの場合と、中島由貴として歌う時と、歌唱を変えようとか意識されたりしているのでしょうか?
そうですね、今まではキャラクターソングでしか歌ったことが無かったので。キャラクターソングは、まずキャラクターがいて、その子の性格があって、この子ならこんな風に歌うんだろうな……という想像が出来ていたんですけど、ソロになると「自分ってなんだっけ?」みたいな(笑)。でも「Day of Bright Sunshine」は癒しだったり、前向きとか明るい部分がたくさん入っているので、ちょっとキャラクターソングに近いじゃないですけど、作り方はもしかしたら近いかもしれないですね。
――確かに作品にフィットさせるように意識されているんだなっていうのは感じました。
アニメタイアップなので、必然的に寄っているというか、考え方であったりが近くなっているのかなっていう気はしますね。
――それは今までキャラクターと寄り添ってきたことで生まれてきた特性というか、得意な分野なのかもしれないですね。
そうですね。こってりキャラ成分を入れるのは結構やってきたので(笑)。
――今回はそこで得たものをちょっとふりかけて……みたいな。
そうですね、そういう部分は『Chapter I』の時より多いかもしれないです。歌詞のワード的にも分かりやすかったりするので、そういうところにちょっと嬉しさを入れてみたり。
――なるほど。ではカップリングの「SnowTears」についてもお聞きしたいのですが。
これは恋の歌ですね。めちゃめちゃ乙女じゃん! みたいな(笑)。初めて聴いた時に「なにこの子可愛い!」って凄く思いました。「体感温度が壊れたみたい」とか「ふたり以外消えてしまえばいいのにな」とか軽く言っちゃうし。初恋にしては思いが強いなって(笑)。
――メロディの印象はどうでしたか?
サビで凄く盛り上がって、気持ちが爆発しているように聴こえたんです。この楽曲は冬の楽曲になるので、雪が降っている感覚というか、そういう音がいっぱい入っているなというのを感じて、歌うところでも息をたっぷりめに歌ったり、ちょっとウィスパーな部分も入れたりしてこの楽曲は歌いましたね。
――結構テクニックも使われていますよね。じゃあレコーディング的には「Day of Bright Sunshine」より大変だったのでは?
ある意味カップリングの方が大変だったかも。AメロとBメロの声質がサビからがらりと変わるんです。サビの後半とか意外と高いキーが出たりとかするので、どこをファルセットにしようかとか、ここの気持ちは地声で歌いたいよな……とかそういう感じで、何度かトライさせてもらいましたね。
――この主人公の女の子ってかなり積極的な子ですよね。
キャー!って感じですよね(笑)。
――中島さんの恋愛観的には、こんな積極的な感じはちょっと…って感じですか。
私じゃ考えられないです。凄いですよね……。この子、それなりに男の子と友達期間が長そうじゃないですか? ちょっかいかけに来てくれるぐらいの距離感の中で、この女の子が恋に目覚めてからの物語だと思うんですけど、想いが溢れに溢れ過ぎてる(笑)。ピュア! って思いましたね。自分が元々人見知りなので、自分から誰かに声をかけることも結構苦手だったりするんですよ。
――全然そんな印象はないですけど、そうなんですね。
実は!(笑) よく「そんなことないよ」って言われるんですけど、結構初対面の方には距離感を出してしまうんですよね。この主人公みたいに気持ちを爆発させつつ、少しずつこの子が距離を近づけて、さあ、想いをどう伝えよう? みたいな感じが、ちょっと羨ましいなって思ってます。
――人見知りにも色々なタイプがあると思いますが、中島さんは喋れなくなる感じですか?
私は現場とかで完全に初対面だったら、挨拶はちゃんとして、その後「何喋ろうかな……」ってなりますね。仲良くなりたい気持ちは凄くあるんですけど、「何を喋ったらいいのかな……今台本チェックしてるからやめとこうかな……」みたいな気持ちになって、逆に声をかけなくて帰ってから後悔して、「あの時に話しかけておけばよかった……」ってなるタイプですね(笑)。 逆に声をかけていただけると「いえーい!」みたいな感じにもなるんですけど、自分からは踏み込めない。
――でも芸能活動としてみたらキャリアはもう10年を超えてらっしゃるじゃないですか。その中で対人関係も鍛えられたりした部分ってあるのかとおもったのですが。
それはありますね。私が子供の頃から人見知り強かったので、親がどうしても直したくて事務所のオーディションにつれて行ったみたいな感じだったので。だいぶ鍛えられたとは思うんですけど、これだけ時間かけてもここまでか! っていうのが個人的にはありますね。でもよく頑張ってるぞって思います。
――さきほどキャラクターを演じるという話も少し伺いましたが、Roseliaでは今井リサ役として、実際にベースも弾いてらっしゃるわけで、ある意味声優とは別に演奏家としての面もある訳じゃないですか。その“演奏する”視点から見た自分の楽曲の特徴があればおきしたいいです。
自分の楽曲もいつかは弾いてみたいなっていう気持ちはあるんですけど、結構メロディラインがウネウネ動いているので、ちょっと完コピは大変かなって(笑)。
――やっぱりベースラインは気になる?
なります。カッコイイ! とか、この人はこういう感じに動くんだ、とか思いますね。Roseliaの場合は練習しててなんとなくベースの癖とか分かるんですけど、自分の楽曲になると毎回作っていただく方が変わるので、その人によって弾き方が違うんですよね。まずピックなのか、指弾きなのかというところからだし、聴いていて凄い勉強にも刺激にもなりますね。
――そのへんは普通の声優さんが楽曲もらって歌う時とはちょっと違うかもしれないですね。
そうかもしれないですね。
――そして4月には初のワンマンライブも控えています。内容や意気込みものお聞きできればと思っています。
ライブは大変お待たせしました! という形ですね。1年間延期になってしまったんですけど、今回ファーストシングルもあり、新曲が前よりも増えていて、セットリストを新たに考えなきゃいけないので、更にブラッシュアップして、いいものが届けられるんじゃないかなと思っています。
――アーティストとしてのワンマンですが、今まで出演したライブと心持ちはやっぱり違いますか?
Roseliaだったら5人だし、他のコンテンツだったら十何人とかいたりするので、ひとりで十何曲って未知の領域過ぎて自分の体力もどこまで持つのか。全部新しい挑戦という形になるので、悔いの残らないように思いついた事はどんどん取り入れて、一度きりのファーストライブ、絶対成功させたいですね! なんか今までのコンテンツのライブとは、違う練習方法になる感じがしています。
――そんなライブでやってみたいことはありますか?
ファーストアルバムの方で色んな楽曲を作っていただいたので、持ち曲は結構幅広くあるんですけど、個人的に好きな曲調というのが、手嶌葵さんとかUruさんとかが歌われるような感じの曲が好きなんです。脱力して歌う感じというか。そういうのをいつか入れてみたいという願望があるのと、あとはダンスパートとか入れてみたいというのは思っていますね。ダンスのスキルがあるかは分からないけど踊るのが結構好きなので(笑)。
――「Chapter I」のMVでも踊ってらっしゃいましたよね。
そうなんですよ。凄く可愛い振りを付けてくださって、なのでガツガツ踊るパートもいつか作ってみたいですね。
――そういう歌あり、踊りありっていう幅のあるライブってやっぱり観てて面白いですよね。
自分の中ではこれだけをやる、って決まっている訳ではないんです。性格的にも気分屋ではないけどコロコロやりたいことが変わる事もあるので。
――今回の「Day of Bright Sunshine」も、ライブの中でどのへんに入れ込んでくるのかは楽しみな部分です。
本当にセットリストはどうしよう? っていう感じですね。
――ライブのオープニングにやってもおかしくない楽曲だと思うのですが。
今回ライブタイトルが一応『Chapter I』なので、『Chapter I』のアルバムをメインに作るとは思うんですけど、「Day of Bright Sunshine」をどこに持ってこようかっていうのは確かに悩みどころですね。アニメエンディングの楽曲ではあるんですけど、始まりっていう感覚が凄く強くあるので、冒頭に持ってきても問題はないし。悩ましい!
――凄く明るくて、これから春を迎えるというタイミングの2月の後半に出るのは凄くぴったりだなと思います。
本当に。ぴったりだと思いました。
――ありがとうございます。では最後に、読者の方に一言お願いいたします。
中島由貴としてのアーティスト活動は、昨年はアルバムを出して、そのリリースイベントをさせていただいていたんですけど、今年からは本格的に動けるんじゃないかなと思っています。元気の出る楽曲も作りたいと思っていますし、自分がどんな風に楽曲たちをダンスや歌声などで届けられるかという挑戦もあると思っているので、是非温かく見守っていただければなと思います!
インタビュー・文=加東岳史

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