L→R atsuko(Vo)、KATSU(Key&Gu)

L→R atsuko(Vo)、KATSU(Key&Gu)

【angela インタビュー】
“シリアスな作品=angela”
ということで指名してもらえた

低音のアレンジを特別に仕込んだので、
スマホとスピーカーで聴こえ方が違う

ちなみに、スズシロウのように周囲の時間を止められる能力を、もし自分の意志で自由自在に使えたら何に使います?

atsuko
やっぱり遅刻しそうな時とか、“明日までに歌詞を出さなきゃ!”とか制作の時間が足りない時ですよね。あとは、夜中に帰ってきたのに明日も朝早いっていう時、周りの時間を止めて10時間くらい寝たいです。KATSUさんは?
KATSU
“何かビジネスチックなものに変換できないかな?”って考えちゃいますね。周りが止まってるんだから、例えば瞬間移動も可能じゃないですか。
atsuko
銀行とかの金庫の扉が開いた時に止めれば入り放題だし、誰かの依頼を受けてもいいよね。“銀行の暗証番号を押してるところ見てきて”とか。
KATSU
止まってるから分かんないよ! まぁ、そういう悪いことに使っちゃいそうなんで、人間が持ってちゃダメな能力です。それに周りの時間が止まっても自分は動いてるってことは、周りより老化が進むじゃないですか。自分だけ寿命が縮んで浦島太郎だよ!

確かに(笑)。

KATSU
あと、言っておきたいのが、今回はデジタルリリースということで最初からスマホで聴くことを前提に、ちょっとギミックを仕込んでいるんですよ。低音のアレンジを特別に入れてみたので、普通にスマホで聴くのとスピーカーを通し大音量で聴くのでは、実は聴こえ方が違うんです。なので、もし今後この作品が劇場版とかになって映画館で聴く機会があれば“あれ?”ってなるだろうし、性能の高いスピーカーやヘッドホンにつなぎさえすれば体感できる低音があるので、そういった経験を通じて“やっぱりスピーカーで聴いたほうが迫力あっていいな”と感じてもらえたら嬉しいなって。どうしてもスマホだと低音がカットされちゃうんで、それがスピーカーで聴くと“これが本当の音だったんだ!”と蘇るっていう仕掛けです。
atsuko
もうひとつ配信で残念なのが、演奏してくれているミュージシャンだとかカメラマン、デザイナー、プロデューサー、プロモーターといった人たちのクレジットを入れられないことなんですよね。やはり音と写真だけでは見えない人たちが曲作りにはかかわっているので、例えばYouTubeにMVをアップした時に載せるとか、何らかのかたちで名前を連ねる場所を作りたいと思っています。angelaはふたりだけでやれているわけではなく、いろんな人の力をお借りしているので。

MVはどんな感じになるんでしょう?

atsuko
リリックMVというか、風景の写真とかに私たちの姿も差し込みつつ歌詞が一緒に出る感じです。angelaの場合、いわゆる“背中を押す曲”って結構騒々しいものが多いんですけど、この曲はミディアムなテンポなんで、通勤とか通学中に朝イチからスマホで聴いても耳にやさしいんですよ。なので、“いざ征け”とか“叫べ”とか言われないし…
KATSU
“島へ!”とか言われない(笑)。
atsuko
そんなんだと“朝から頑張れないよ!”ってなっちゃうから。淡々と始まり、耳にやさしく寄り添いながら“さぁ、行こうかな”と、少しだけ一歩を踏み出すようなお手伝いができる曲になっているので、ぜひ“朝靄に霞む”街の中で聴いていただければと思います。

そんな耳にやさしい曲を作りつつ、年末には『蒼穹のファフナー』楽曲だけを集めたライヴもあったりと活動も活発になってきましたが、おそらく2022年もすでにリリース予定が目白押しなのでは?

atsuko
はい。目白押しですね(笑)。
KATSU
個人的には、2021年に『蒼穹のファフナー THE BEYOND』が物語としては完結してしまったのが大きかったんですよ。自分の中では全然終わっていないし、『ファフナー』の楽曲はこれから先も永遠に歌っていくんですけど、常に命を削るような感覚で作ってきたから、まるで身体の一部がなくなってしまったかのような感覚があって。年末にスピンオフ作品制作の発表がありましたが、それとは別で続編としての『ファフナー』への望みは捨てずに、もはやライフワークのつもりで待ち構えつつ、2022年は『ファフナー』ではないangelaをファンの方に楽しみにしてもらえるような活動をしていきたいですね。すでに面白い企画も動いているので、angelaはangelaだっていうところを、強く見せていくチャンスだというふうにもとらえています。
atsuko
私、昔から“歳を重ねて大人になると仕事はなくなる”という勝手な思い込みがあったんですよ。なんとなくエンタメの世界って若い人たちのものという見せ方をしている印象がずっとあったし、それは仕事がこなくなった時にショックを受けないようにするための予防線だったのかもしれないですけどね。それが18年やってきて、2022年にはデビュー19年を迎えるのに、まだ仕事があるんですよ! 自分が思い描いていた未来とはいい意味で逆方向に回っているから、だったらこれを楽しむしかない。“今回はこんなangela、次はあんなangela”と、いろんなangelaを見せていくことを自分の中で楽しめるようになってきたので、それを表現できる2022年にしていきたいです。で、若いみなさんに“歳を取っても、なんか楽しそうだな”と思ってもらいたいですよね。“なんかやってんな~!”って(笑)。

取材:清水素子

配信シングル「ひとひらの未来」2022年1月21日配信開始 KING RECORDS
    • ※配信先の詳細はオフィシャルHPをチェック

ライヴ情報

『atsuko Birthday Live 2022 ~angela’s アコースティック~』
1/23(日) 東京・南青山MANDALA
昼公演:15時半~ 
夜公演:19時~

angela プロフィール

アンジェラ:低音から高音に伸びる独特のヴォーカルセンスを持つatsukoと、ギターやアレンジなどでその世界観を生み出すKATSUによるユニット。2003年にTVアニメ『宇宙のステルヴィア』の主題歌「明日へのbrilliant road」でメジャーデビュー。以降、『蒼穹のファフナー』など数々のアニメ作品の主題歌を担当。また、海外イベントへも多数出演しており、世界中のアニソンファンの支持を得ている。17年には初の日本武道館単独公演を成功させ、18年にはデビュー15周年を記念したベストアルバム2枚を同時発売、19年3月下旬よりアジアツアーを、21年12月には17年にもわたってシリーズ全ての主題歌・挿入歌・イメージソングを担当したアニメ作品『蒼穹のファフナー』が完結を迎えることを記念した『蒼穹のファフナー FINAL Fes in パシフィコ横浜』のDay 2にて、“angela LIVE -蒼穹作戦-”と題した豪華ライヴを開催した。angela オフィシャルHP

「永遠の831」予告映像 30秒
(主題歌:『ひとひらの未来』angela)

OKMusic編集部

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