L→R Gucci(Gu&Cho)、Satoshi(Vo&Gu)、Fujimon(Ba&Cho)、Masunori(Support Dr)

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【AIRFLIP インタビュー】
アルバムとしては間違いなく
一番いいものができた

コロナ禍の中、活動を止めていた2020年から一転、2021年は積極的に動いたAIRFLIP。その成果と言えるのがメジャー2ndフルアルバム『RED』だ。“マスターピースができた”と語るSatoshi(Vo&Gu)に本作を完成させた手応えを訊いた。

赤色から人が連想するイメージには
ポジティブとネガティブのふたつある

2021年は1月に“All For One”と題したミニアルバムをリリースしたあと、3月にリリースツアーを、そして8~10月にその延長戦とも言えるツアーを開催しましたね。

延期になった出雲公演の振替を12月5日にやって、ようやく完走しました。コロナ禍の影響でやむを得なかったとはいえ、こんなにライヴを飛ばしたのは初めてでしたね。やっと開催に漕ぎつけたと思ったら、そういうツアーになってしまって(苦笑)。ただ、僕ら的には久しぶりのツアーだったので、それも含めて楽しんでいました。

おっしゃるとおり、コロナ禍の影響で延期せざるを得なかった公演がいくつかありましたが、ツアーに臨むモチベーションを維持するのは大変ではなかったですか?

そうですね。ライヴが延期になると、もちろん僕らも残念ですけど、お客さんが一番ショックだと思うので、そこで落ち込むのではなく、“振替公演はいつにする?”と前向きなマインドに切り替えて、これからのことを考えるようにしていました。

モチベーションを上げる秘訣、あるいは工夫がAIRFLIPにはあるのですか?

個人的には、いい歌が歌えている間はずっとモチベーションが高いんです。だから、日々のヴォイトレも含め、歌の練習はするようにしています。他のメンバーもそれぞれにあると思うんですけど、ほぼ1年振りのライヴだったからフレッシュな気持ちで臨めたことが大きかったです。だから、2021年は一年間ずっとモチベーションが高くいられましたね。

そんな中、今回の『RED』の制作も進めていたそうですね。いつ頃から曲を作り始めたのでしょうか?

2月とか3月ですね。これまでどおりGucci、Fujimon、僕の3人が作った曲を持ち寄るんですけど、各々がストックしていた曲もあったので、いつからとははっきり言えないのですが、個人的には2月ぐらいから“そろそろ作らないとな”と思っていました。

『All For One』に入りきらなかった曲もあったと前回のインタビューでおっしゃっていましたが、その曲も入っているのですか?

うーん、どうだったかな? 入っていないと思います。でも、Fujimonが昔に作った曲をリメイクして持ってきたんで、それは『All For One』の時にあったかも。でも、どうだったかな? …すみません、記憶が定かじゃないです(笑)。

Fujimonさんがリメイクしたというのはどの曲ですか?

「Life Of Seventeen」です。昔に作った2曲のいいところをガッチャンコして作ったと言っていました。

「Life Of Seventeen」はあらゆることに可能性を感じることができた17歳の頃の気持ちを歌っていますが、メンバーが作ってきた曲にSatoshiさんが歌詞をつける時、曲の作者から“こんなイメージで”というリクエストはあるのですか?

Fujimonからはたまにリクエストがありますけど、基本は僕がマイナー調、メジャー調含め、曲から感じたこと、またその時の心情によって書き始めます。「Life Of Seventeen」も特にリクエストはなかったですね。

今回のアルバムを作るにあたって、バンドのメインカラーである赤色をコンセプトにしたからタイトルが“RED”になったそうですね。

それもあります。

不勉強ですみません、バンドのメインカラーが赤だと初めて知りました。

いえいえ。バンドロゴをずっと赤色で使っていたんですけど、実はこれまでAIRFLIPの外向きのビジュアルについて、そこまでしっかりとした軸があったわけはないんです。ロゴは同じものを使ってきましたけど。2020年はコロナ禍の影響でバンドの活動が止まっていたから考えることがいろいろあって、今回の『RED』を作る時にタイトルの背景も含めてコンセプトを資料にまとめて(笑)、“こういう感じで作りたいんだけど”ってメンバーと共有したんですよ。赤色を見た時に、人が連想するイメージはふたつあるそうなんです。“勇気”とか“愛情”とか“勝利”とかのポジティブなイメージを持つ一方で、“危険”や“怒り”というネガティブなものもあるんですけど、ここ2年ぐらいの世界がそんなふうに感じられて。コロナ禍で先の見えない不安を感じる人が多い反面、“またもとに戻れる日がくるから頑張ろう”と言っている人も少なくない。そんな中で作ったアルバムだったし、相反するそういうふたつの気持ちは僕らも同じだったので、“RED”というタイトルが相応しいと思ったんです。

では、コンセプトを意識しながら曲を作ったと?

いえ、そういうコンセプトを考えたのはアルバムを作り終えてからでした。いつもそうなんですよ。曲を作る時はいい曲を作ることだけを考えて、ある程度の曲が出揃ってきたら、歌詞を含め、アルバムの世界に相応しいコンセプトやタイトルを考えるんです。

なるほど。コロナ禍の中で前向きな気持ちでいようと歌っている曲もあるし、不安な気持ちも歌っている曲もあれば大きな愛を歌っている曲もあるし、若い頃を思い出した時のノスタルジックな気持ちを歌っている曲もあって、そういう世界観をひとつにまとめる時に“RED”というコンセプトが相応しかったわけですね。そんなさまざまな気持ちを歌った歌詞を書く時、Satoshiさんはどんなことを意識しながら題材を選んでいるのですか?

特に決めているわけではないんですよ。実体験から書く時もあるし、印象に残った映画をモチーフにしたり、その時々の出来事を思い出しながら書いたりもするし、ほんとバラバラなんです。

こういう題材で書こうとあらかじめ考えるのではなく、曲を聴いたインスピレーションから自由に書いていると。

そうですね。今回は特にバンドが止まっている状態で曲を作るということが初めてだったので、アウトプットができないぶん、インプトットがいろいろ溜っていたんです。だから、いつもよりも歌詞はスラスラと書けたと思います。

もともといろいろなことを歌っていたと思うのですが、今回は歌詞の題材がこれまでよりも幅広くなった印象がありました。

活動が止まっている間、いろいろ考えて、いろいろ試してみたんですよ。

今回、歌詞の面で興味深いと思ったのが「Growing Up」と「New Year’s Day」で。「Growing Up」は娘を持つお父さんの気持ちを歌っていますよね?

そうです。弟に子供が生まれて…ほんとは男の子なんですけど、それはさておき、絵に描いたような親バカになってしまったんですよ(笑)。僕はコロナ禍でなかなか会うことができなくて、生まれてから一年ぐらい経ってからやっと会いにいけたんですけど、めちゃめちゃ可愛くて! 弟もちゃんと父親の顔になっていて、“あぁ、こんなに変わるんだ”と(笑)。なので、それを題材に歌詞を書いてみようと思ったんです。
L→R Gucci(Gu&Cho)、Satoshi(Vo&Gu)、Fujimon(Ba&Cho)、Masunori(Support Dr)
アルバム『RED』

OKMusic編集部

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