70’sロックの
方向性のひとつを提示した
ジム・クウェスキン・
ジャグ・バンドの
『ガーデン・オブ・ジョイ』

最後に

60年代はジム・クウェスキン・ジャグ・バンドのほかにも、デイブ・ヴァン・ロンク&ジャグ・ストンパーズ、マリア・マルダーやデビッド・グリスマン、ジョン・セバスチャン等が在籍していたイーブン・ダズン・ジャグ・バンド、アーティー・トラウムのトゥルー・エンデバー・ジャグ・バンドなどがあったが、やはり本作の完成度は文句なしに高く、ニッティ・グリッティ・ダート・バンドの『ニッティ・グリッティ・ダート・バンド』(’67)、CCRの『ウィリー&ザ・プア・ボーイズ』(’69)、マンゴ・ジェリーの『マンゴ・ジェリー』(’70)などの作品は、間違いなく本作の影響を受けている。

この後、クウェスキンはメル・ライマン(カルト集団の運営者)にそそのかされ、あっけなくグループを解散してしまうものの、現在に至るまでジャグ・バンドのリユニオンを含め音楽活動は続けている。

TEXT:河崎直人

アルバム『GARDEN OF JOY』1967年発表作品
    • <収録曲>
    • 1. イフ・ユーアー・ア・ヴァイパー/If You’re a Viper
    • 2. ミングルウッド/Minglewood
    • 3. ガーデン・オブ・ジョイ/Garden of Joy
    • 4. サーカス・ソング/The Circus Song
    • 5. マイ・オールド・マン/My Old Man
    • 6. アイム・コンフェッシン/Kaloobafak (I’m Confessin’ That I Love You)
    • 7. アラビアの酋長/The Sheik of Araby
    • 8. ホエン・アイ・ワズ・ア・カウボーイ/When I Was a Cowboy (Western Plains)
    • 9. ムード・インディゴ/Mood Indigo
    • 10. アイ・エイント・ゴナ・マリー/I Ain’t Gonna Marry
    • 11. エラ・スピード/Ella Speed
    • 12. ジー・ベイビー、エイント・アイ・グッド・トゥ・ユー/Gee Baby, Ain’t I Good to You
『GARDEN OF JOY』(’67)/Jim Kweskin Jug Band

OKMusic編集部

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