DaizyStripperメンバー活動休止後、
初のアルバムで魅せる赤裸々な姿

7月からは全国ワンマン・ツアーもスタート。攻めの姿勢を強く打ち出した「攻撃的なDaizyStripper」の姿が見えてくる新作アルバム『TRAGUS』の魅力を、ここにお伝えしよう。

―今作は、かなり攻めな表情を全面に押し出した作品じゃないですか?
夕霧
ギターのまゆが活動を休止。4人になってからいろんなことを考えました。そこで抱いてた感情をどう音楽で表現出来るか?となったとき、4人の中から自然と出てきたのが「激しい音楽を表現したい」という想い。そこから僕が『TRAGUS』というタイトルを考え。「このタイトルの意味に似合う曲を書いてくれないか」と3人に伝えて作りあげたのが、この『TRAGUS』というアルバムなんです。『TRAGUS』とは、ピアスを開ける耳の場所のこと。ピアスには、「突き刺す」という意味がある。聞いてくれた人たちの心を突き刺し、貫く曲たちという想いはもちろん、自分ら4人のこれからも強い意志を持って活動し続けていく決意を改めてファンたちに伝えたかったことから、「意志を貫く=TRAGUS」と名付けました。ピアスは、一個空けるごとに運命が変わるというじゃないですか。それと同じように、このアルバムの封を開けて聞いたことで、その人たちの運命も変われたら…。そんな願いも中には込めています。
―新曲の多くが、突き刺すよう激しい歌たち。聞いてて、気持ち奮い立たされました。
Rei
それだけ、今の俺らの想いが強く現れたアルバムってこと。それを、ファンの子たちに伝えたかった。それくらい『TRAGUS』は、今のDaizyStripperの感情と意志がすげぇ詰まった作品なんです。
―DaizyStripperと言えば「歌心」を軸にしながら、いろんな表情を楽曲の中に描き出しています。「攻めな表情」を軸に据えながら、このアルバムにも、DaizyStripperの持ち味は遺憾なく発揮されました。
夕霧
このメンバーがそれぞれに自分の個性を発揮した曲を書けば、振り幅は自然と生まれていくもの。それは、7年間の活動を通して証明され続けてきたこと。その特性を活かした『QUALTIER LATIN』は、2012年にフランスで開催されたJAPAN EXPOへ参加したとき、メンバーみんなと出向いたカルチェラタンの街の風景にすげぇ感動して「この風景を歌にしたい」と風弥に言って作ってもらった、めっちゃロマンティックな楽曲なんです。
風弥
アルバムには、『G.Z.S.K.K』『Derringer』『HELLO, again』『嘘と陽炎』『MISSING』『STARGAZER』と6枚のシングル曲も収録してるとはいえ、新曲は激しい歌が中心になっているように、振り幅広いにも関わらず1本芯を持った、DaizyStripperらしさの出た作品になったからね。
夕霧
これだけ幅を持った表情がありながらも、アルバム全体の流れが心地好いよね。一発目にドーンと上がって、そこからは徐々に落ちながら、あとは惰性で続くような流れではなく。1枚の中で何回も起伏や興奮の波が訪れるジェットコースターのような構成にもなっているし。
Rei
『TRAGUS』は飛ばしてしまう曲が一つもない。それくらい、人の感情を惹きつけるアルバムになったなと思っています。
―心地好い起伏の波を何度も楽しめるということは、ライブでも、そのノリを味わえるということですよね。
夕霧
4人編成になり、ギターが1本になったことから、ライブで表現が難しく封印していた曲もいろいろあったけど、そこは、なおの頑張りによって新作を中心にしながらも、過去の曲たちも新たな形でいろいろ楽しめると思う。今回のツアーは、激しさから表情豊かな楽曲まで、DaizyStripperにしか出来ないライブを突きつけていけそうだから、そこは、俺らも楽しみにしているところなんですよ。
Rei
ライブの面でも、どんどん剥き出しな自分らになっているからね。
なお
今が一番の反抗期みたいなもんだからね(笑)。ライブでも、いい意味でのピリピリ感はすげぇ出ていくと思うからこそ、そこを楽しんでもらいたいなと思ってる。
風弥
すでにアルバムを聞いてくれてる人なら感じてると思うけど。これまであえて出していなかった「心の闇」もさらけ出しているように、今のDaizyStripperはとても赤裸々なバンドになれている。むしろそこが、今は強みなんで…。
―確かに、ネガティブな感情も『TRAGUS』の中には吐き出していますよね。
夕霧
なんか自分らの気持ちへ正直に、素直に歌詞を書きたかった。今だから言えるけど、今年の前半は、ちょっと凹んでたというか。過去の自分たちと今の自分たちを比較したり、ファンの人たちにもそこを指摘され落ち込んでいたときもあれば、どう向かえば良いのか迷っていた時期もありました。でも、やっぱし俺らはファンのみんなの力や想いを必要としていたし。ファンたちも、俺らのことを必要としてくれているからこそ、あえていろいろ言ってくれるのもわかっていたこと。そんなときに生まれた気持ちを『キューソネコカミ』に記したり…。結局は、どんなマイナスと思っていたことも、すべては良い方向へ進むための糧になっていくんですよ。たとえマイナスなことでも、マイナスとマイナスを縦と横に重ねあわせるとプラスになるよう、何時かはプラスの力になっていくものなんです。
―その想いを『TRAGUS』というアルバムへ詰め込めば、その感情を、これからツアーを通し全国へ伝えていくわけですもんね。
夕霧
そう。今の自分らは、触れてさえもらえれば絶対にバンドの音楽に惚れさせられる自信がある。良い意味で、このツアーでもお騒がせしていきますよ。
Rei
俺らは、ライブに足を運んでくれた人たちの背中を押してあげたい。それこそ、「たとえその日ですべてが終わっても構わない」くらいの気持ちで、1本1本のライブへ全力で向かっていくつもりなんで、その想いをぜひ受け止めて欲しいですね。
―最後に、ひと言ずつメッセージをお願いします。
なお
アルバム『TRAGUS』はリリースになったけど。アルバムが本当の意味で完成するのは、ファンの子たちと一緒にライブで育てあげてこそ。アーティストというのは、一緒にその場で触れ合えるのが何よりも一番嬉しいこと。ぜひ夏のツアーで、お互いの距離をさらに縮めましょう。
風弥
『TRAGUS』というアルバムを出した6月18日は、DaizyStripperが初めてライブを演った日。その日にアルバムを出したのも、7年間のDaizyStripperの歩みの詰まった作品になったから。『TRAGUS』は、全国ツアーを通し、みんなと一緒に育てあげたいと思って作った作品なので、ぜひ会場に遊びに来て欲しいなと思っています。
夕霧
すごくネガティブな、でも、すごくポジティブな『TRAGUS』というアルバムへどっぷり浸ってください。そのあとは、ライブを通して、さらにDaizyStripperの世界観へたっぷりと浸ってください。
Rei
『TRAGUS』はうちらの運命を変えたアルバムであり、このアルバムに触れた人たちの運命も俺らは変えていきたいと思ってる。そんな、触れた人たちの背中を押していけるアルバムになりました。次は、全国ツアーで熱いライブを繰り広げていくので、ぜひ、一緒に楽しみましょう!!(TEXT:長澤智典)

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