内田雄馬

内田雄馬

【内田雄馬 インタビュー】
純粋に自分が今やりたい音楽を
やらせていただいた

「Rainbow」(2019年11月発表)以降の5枚のシングル表題曲に加え、新曲8曲を収録する約2年振りのアルバム『Equal』。リード曲は自身がコロナ禍で求めたものをEDMに乗せて歌っているとのことで、そんな本作に込めたメッセージなどを語ってもらった。

“決してひとりじゃない”
ということを伝えたいと思った

今作の“Equal”というタイトルはどんなイメージでつけたのですか?

タイトルにはいくつかの意味が含まれているのですが、今年の1月にシングル「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」をリリースした時くらいから考えていました。ライヴのMCで“内田雄馬の音楽を聴いて楽しんでいただけたら、すでにあなたは内田雄馬です!”とお話をさせていただいていたり、僕は以前から『全人類内田雄馬化計画』というものを推し進めていて(笑)、このアルバムもそれと同じメッセージを込めていることがひとつ。もうひとつは、前作のアルバムタイトルが“HORIZON”だったのですが(2019年7月発表)、地平線や水平線は線一本で表現できて、今回の“Equal”は線二本で表現できますよね。つまり、“一”と“二”になっているという」

なるほど! 1枚目と2枚目を表現していると。

はい。それに今作は“みんなとひとつになって共鳴し合う”をテーマにして作りたいと思っていました。この一年はコロナ禍の中で、ひとりの怖さやひとりのつらさを実感している人がすごく多いだろうから、“決してひとりじゃない”ということを伝えたいと思ったんです。その場はひとりかもしれないけど、すぐ近くには僕も含めて、あなたと変わらないような存在の人がいると。そんなひとりで膝を抱えている人や、ひとりが寂しくてつらいと感じている人の力になれたらいいなという気持ちがありました。僕自身もコロナ禍でひとりの怖さやつらさをすごく実感して、悩んだ一年だったので、こういうテーマで歌いたいと思ったんです。

確かに新曲は孤独を癒やしたり、背中を押してくれたり、希望の光を見せて気持ちをアゲてくれたりする歌が多いと思いました。歌のテーマや伝えたいメッセージは、事前に作家さんたちに伝えてあったのですか?

プロデューサーを通して僕の想いを伝えさせていただきました。その上で、新曲はライヴで披露することも念頭に置いて選曲しました。“みんなとこういうふうに盛り上がりたい”とイメージした曲や、今までになかったタイプの曲、“今はこういう曲を歌いたい”と思うものとか。結果的に聴いてくれる人の心に訴えかける曲が多くなったのですが、それはコロナ禍の中で自分に問いかけて悩んで導き出した答えというか…きっと潜在的に、そういう曲を求めていたんだと思います。2曲目の「equal」がまさしくそうで、先ほどお話しした“決してひとりじゃない”がテーマの、アルバムの中でも一番、今の内田雄馬らしい歌詞になったと思います。

曲自体は2018年からあったそうですね。

そうなんです。すごく好きなタイプの曲なので早く歌いたいと思ったのですが、当時はデビューして間もない時期だったから、内田雄馬の好きなものを全面に押し出すには、まだ少し早いんじゃないかと。でも、いつか歌いたいと温め続けていたので、3年越しでやっと歌うことができました。

もともとの自分の好きな音楽性ともイコールだと。

はい。もともと自分の中にあって、決してぶれることのない自分らしさの象徴と言える楽曲です。その上で歌詞は今の自分の気持ちを反映していただきました。そういう意味では、いろいろな経験を重ねてもずっと変わらないものと変わっていくものという、両方が入り交じった楽曲になっています。

「equal」はラップも入ったEDMのダンスチューンで、以前からEDMやR&Bのダンスミュージックやバラードがお好きとおっしゃっていましたが、今回の新曲はそういう楽曲が多いですね。

前作はいろいろな自分を見せることがテーマのひとつにあったので、多彩な物語性を持った歌詞が多くて、楽曲ごとの物語に入り込んでもらうようなイメージで制作したんです。でも、今回は歌詞の面でも内田雄馬の心根から生まれたものが多く、音楽ジャンルも純粋に自分が今やりたい音楽をやらせていただきました。

「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」などタイアップのシングル曲も4曲収録していますが、これらはアルバムの中ではどういう立ち位置だと考えていますか?

それらのシングル曲は音楽的な幅を与えていると思います。もちろん僕がタイアップ作品と出会って生まれたものなので、僕とイコールだと言える…つまり、自分から出てくる自分らしさと、作品と出会って生まれた自分らしさ、いろいろな自分らしさのかたちが表れたアルバムなんじゃないかと思います。

「equal」はMVも公開されていますが、振り付けの一部を担当されたそうですね。

振り付けと呼べるほどではありませんけど(笑)。サビの最初に《「I I」》(アイアイ)という歌詞があるんですけど、そこをどういう振り付けにするかがなかなか決まらず、チームでどうしようかと相談していて。それで、僕がフラッシュアイデアで思いついた、自分を指して相手を指すという動きを提案させてもらったら、シンプルで一番伝わるんじゃないかということで採用になったんです。

シンプルだからこそ、プロの振り付け師からはなかなか出てこないものだったのかもしれませんね。

そうかもしれません。振り付けの知識がないからこそだったと思います。でも、わずかでも自分の案が採用されるのって嬉しいですよね。ライヴでは、ぜひみんなで一緒に「I I」(アイアイ)してほしいです!
内田雄馬
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OKMusic編集部

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