¿?shimon「偽物人間40号」の歌詞の意味を考察!v flowerの悲痛な歌声に込められた思いを探る

¿?shimon「偽物人間40号」の歌詞の意味を考察!v flowerの悲痛な歌声に込められた思いを探る

¿?shimon「偽物人間40号」の歌詞の
意味を考察!v flowerの悲痛な歌声に
込められた思いを探る

歌詞の主人公は偽物人間40号

曲名が『偽物人間40号』となっていますが、偽物人間というのは作詞作曲を手がけている投稿者¿?shimonの造語だと考えられます。
偽物人間というのは、どういった存在なのでしょうか。
偽物人間40号 歌詞 「¿?shimon feat. v flower」
https://utaten.com/lyric/mi21061056
歌詞の冒頭で登場する「メーデーメーデー」とは、航空機や客船などで、多くの人命が危険な状況に晒されたときに出す救難信号で、「助けて」という意味の言葉です。
また、「ジャンキー」という言葉も出てきますが、これは「中毒者」という意味です。歌詞の主人公は薬物や酒、タバコなど依存性のあるものの中毒になっている状態なのかもしれませんね。
助けを求め、嫌になって、中毒になっている姿には、泥臭い人間らしさを感じます。
偽物人間40号 歌詞 「¿?shimon feat. v flower」
https://utaten.com/lyric/mi21061056
一方で、「溢れ出すオイル」や「プラグを抜いて」という歌詞は、まるで人間ではなく機械かのような表現です。
偽物人間40号 歌詞 「¿?shimon feat. v flower」
https://utaten.com/lyric/mi21061056
歌詞には、ファンキー人間や人造人間という言葉も出てきます。人間的な表現と、ロボット的な表現が混在していますね。
歌詞の主人公である偽物人間は、自分をロボットや人造人間に例えるほど、周りに馴染めない存在、異質な存在だと感じている。
一方で、そんな自分に嫌気が差し、助けを求める‟人間”なのではないでしょうか。
フランケンシュタインの物語による解釈

歌詞に人造人間が出てきましたが、人造人間で有名なのは、フランケンシュタインの物語ですよね。
¿?shimonは『フランケン』という楽曲も投稿しているので、何か思い入れがあるのではないかと思い、フランケンシュタインの物語について調べてみました。
物語は、化学と錬金術によって醜い怪物フランケンシュタインが創造されたことから始まります。フランケンシュタインには、豊かな感情があるものの、その外見の醜さからいつしか孤独に。
しかし、どうにか自分と同じ存在と人生を分かち合いたいと、さまよい歩き続けるというとても悲しい物語です。
出会う全ての人間に拒絶され、絶望し、最終的に自死をほのめかして姿を消し、物語は終わります。
物語の内容を踏まえた上で、『偽物人間40号』の歌詞を見てみましょう。
偽物人間40号 歌詞 「¿?shimon feat. v flower」
https://utaten.com/lyric/mi21061056
人と同じ言葉を理解できても、本物の人間にはなれず、拒絶されてしまうフランケンシュタインの姿に重なるように思います。
「痛い日々」や「所詮僕は偽物さ」という歌詞からは苦しさが感じ取れそうです。
偽物人間40号 歌詞 「¿?shimon feat. v flower」
https://utaten.com/lyric/mi21061056
「曖昧な自分」は「人になりきれない自分」を表現しているのかもしれません。
歌詞の主人公は、周りの人たちに理解してもらえないことに絶望し、生きていくことがつまらなくなってしまっているように見えます。
作詞作曲を手掛けた¿?shimonは、誰にも理解してもらえない苦しみを抱えており、人間に馴染めない偽物人間に自分を重ね合わせて表現したのではないでしょうか。
後日公開された「人間?」の意味

『偽物人間40号』が公開された後に、¿?shimon本人が歌う『人間?』という楽曲が公開されました。
曲のテイストや歌詞、歌い方を含めて、かなりダークな世界観。
¿?shimonは、ボカロ作品の他に自身が歌うラップ調の楽曲をいくつか公開しています。
ポップなテイストが中心のボカロ作品に比べると、どれもダークで暗い印象を受けます。
‟偽物”という言葉が外れ、『人間?』という曲名になっていることから、¿?shimonにとって、自身が歌うラップ調の楽曲の方が自身をありのまま表現できる方法なのでしょう。
一方で、今まで公開したボカロ作品は、ポップなテイストだったので、自分の声ではなくボーカロイドの声を使うことで、自身とは少し距離をおいた表現をしていたのかもしれません。
『偽物人間40号』は、今まで公開したボカロ作品に比べてロックな曲調で、歌詞にダークな世界観が感じられました。
ボーカロイドの声を使って自分との距離をおくのではなく、ボーカロイドの声を使って自分自身を表現する術を身につけたのではないでしょうか。
『偽物人間40号』でv flowerの声が非常に生々しく、悲痛な叫びのように聴こえるのは、v flowerがボーカロイドとしてではなく、¿?shimonという人間の代弁者として使用されたからなのかもしれません。

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