『じゅじゅフェス2021』レポート 『
劇場版 呪術廻戦 0』の解禁情報や、
名シーンの生アフレコ&書き下ろし『
じゅじゅさんぽ』の朗読も

TVアニメ『呪術廻戦』のスペシャルイベント『じゅじゅフェス2021』が、2021年6月13日(日)に川口総合文化センター・リリア メインホールにて開催された。
出演は、榎木淳弥(虎杖悠仁役)、内田雄馬(伏黒恵役)、瀬戸麻沙美(釘崎野薔薇役)、小松未可子(禪院真希役)、内山昂輝(狗巻 棘役)、関 智一(パンダ役)、中村悠一(五条 悟役)といった呪術高専・東京校のキャスト陣。
キャストが選ぶ名シーンを生アフレコとともに振り返るコーナーや、書き下ろしの朗読劇、サプライズのライブなどで大いに盛り上がった。さらに、『呪術廻戦』初の映画化となる『劇場版 呪術廻戦 0』の劇場公開日とティザービジュアルがイベントにて解禁された。『劇場版 呪術廻戦 0』は、2021年12月24日(金)に全国東宝系にて公開。
(c) 2021 「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 (c)芥見下々/集英社
【レポート】『じゅじゅフェス2021』
有観客&オンライン配信での実施となった『じゅじゅフェス2021』。
1つ目のコーナー「キャストが選ぶ名シーン生アフレコ!」では、それぞれのキャラクターの名シーンを、キャスト本人ではなく共演者がセレクト。選んだ理由や、そのシーンに込めた想いを訊く、ファンにはたまらないコーナーとなった。
トップバッターの中村が選んだ虎杖のベストシーンは、第2話より、虎杖悠仁が「自分が死ぬときのことはわからんけど、生き様で後悔はしたくない」と語るシーン。中村は、今後の展開によってこの言葉の持つ意味が変わっていくことにふれ、言葉が呪いになる本作の象徴としてセレクトしたそう。また、中村と榎木はお芝居のアプローチが真逆であることから、参考になると話すと、それを聞いた榎木は喜びをあらわにしていた。
内田が選んだ釘崎のベストシーンは、第17話より、釘崎が西宮桃との闘いのなかで「私は『釘崎野薔薇』なんだよ!!」と言い切るシーン。野薔薇に惚れたという内田は、選んだ理由に「もうなんといってもカッコいいです。アネさんと呼んでもいいですか?」コメント。釘崎を代表するこのセリフは、オーディションにもあったという。瀬戸は収録を振り返り、頭で考えるのではなく、聞こえてきた相手の芝居を受けて演じることができたことから、オーディション時よりも気持ちが乗ったと語った。
内山が選んだパンダのベストシーンは、第6話より、パンダがグラウンドで釘崎を振り回すシーンをセレクト。そもそもの“パンダ”という存在にツッコミつつ、アニメとしての動きの面白さに注目。同級生と仲良く遊んでいる2年生の関係性も伺えるシーンだという。関もパンダについてはいまだに謎が多いとしつつ、まだ明かされていないパンダの一面が気になる様子だった。
瀬戸が選んだ真希のベストシーンは、第5話より、真希が呪術師を目指す理由を答える、釘崎との会話シーン。瀬戸自身、ここで真希に惚れたため、もう一度聞きたかったのだそう。瀬戸と小松は、お互いの演じたキャラクターに「大好き」「最高」とラブコールを送りあった。またアフレコでは、小松がもともと想定していたプランよりも“不敵感”を出してほしいとディレクションがあったそうで、このシーンで真希を掴むことができたと語った。釘崎と真希の、女子ふたりだからこそ心を許していることが伝わる後ろ姿が印象的だ。
小松が選んだ棘のベストシーンは、第8話と第19話で棘が呪言を使うシーン。棘がお気に入りキャラクターだという小松は、余裕があるときの呪言と、絶体絶命の状況での呪言のコントラストに注目したという。棘は普段のいたずら好きな面と戦闘シーンのときのギャップが魅力だという。また、おにぎりの具材だけでどのように感情を表現しているのかという質問には、音響監督・藤田亜紀子氏の見事なディレクションのたまものであることが明らかになった。
榎木が選んだ伏黒のベストシーンは、第23話で伏黒が領域展開をするシーン。榎木は、収録中の内田の声を聞いて、普段とは違うギアを入れて収録に挑んでいると感じたそう。そんな内田は、五条の「“死んで勝つ”と“死んでも勝つ”は 全然違うよ」という言葉のように、勝つこと生きることを意識して収録に臨んだという。掛け合い相手のいない一人きりの収録だったからこそ、まるで禅問答のように己と向き合い、集中して演じたと振り返った。
関が選んだ五条のベストシーンは、第7話で五条と漏瑚の戦いのシーン。「圧倒的な強さと素顔の可愛さに心奪われました」と選択理由をコメントした。中村は、普段の五条と目隠しをとった五条は、見た目の印象も大きく違うことから、まるで2キャラ演じてるかのようで難しかったという。圧倒的な強さをもつキャラクターを演じる難しさを、ベテランの関とともに分かち合った。
藤田音響監督と朴監督の印象的なシーンは……
また、特別編として、藤田音響監督と朴監督が選ぶシーンの生アフレコも披露された。
藤田音響監督が印象に残っているシーンは、第13話の虎杖の決意のモノローグでの「負けない」の一言。榎木の演技の「気負いがないのに責任感を感じる」アプローチをうけて、セリフを活かすために音楽のタイミングを調整したそう。初耳だったという榎木は喜びつつ、もし自分が決心するとしたらどう表現するかを考え、トライしてみたと収録を振り返った。そのチャレンジが、寛容に受け入れてもらえる現場であったことがありがたかったと続けた。
朴監督が印象に残っているシーンは、第24話の虎杖と野薔薇が歩きながら会話する「共犯」のシーン。ふたりの絆が深まるシーンだからこそ、リップシンクを調整したという監督のこだわりを感じさせるコメントが寄せられた。役者の自然なテンポ感を優先したアニメ作りに、オンエアを見た瀬戸も感動したのだそう。
朗読劇のための書き下ろし『じゅじゅさんぽ』
イベント会場のある川口にちなんだ、書き下ろしストーリーの『じゅじゅさんぽ』が朗読劇として披露された。まずは『1年ズ・イン・川口』、『2年・ゴー・トゥ・川口』と題して、1年組と2年組がそれぞれ川口を訪れる物語が展開。合流したのち、彼らを川口まで呼びだした張本人である五条が、『第1回荒川横断じゅじゅトラクイズ』をノリノリではじめるも、本当の目的はほかにあるようで……? 五条の強引なクイズに振り回されっぱなしの1・2年生たちや、ひとり楽しむ虎杖と他5名とのギャップが楽しい朗読劇となった。
榎戸は、セリフを言いながら目配せして自然に会話しているかのよう。ころころと変わる瀬戸の表情は、まるて釘崎そのもの。内田は、時おり見せる伏黒の鋭い視線を、虎杖や釘崎に送っていた。そんな困惑する6人をとことん翻弄し、ひとり楽しむ五条。それを中村は、カメラ目線で問題を出題するなど、とても活き活きと演じてみせた。
木村昴・島﨑信長からのメッセージや、主題歌の生ライブも
ほかにも、東堂 葵役・木村昴と真人役・島﨑信長のビデオメッセージや、Who-ya Extendedによる生ライブなど、うれしいサプライズもあり、楽しかったイベントはあっという間にエンディングへ。
続編を演じるときは、全員そろってアフレコができる状況に
最後は、キャスト陣からファンへメッセージが贈られた。
関は、「謎の多いパンダと向き合って、紐解いていけたらと思います」とコメント。内山は、「まだまだたくさんのキャラクターが登場します。ここにいないキャストの話を聞いたり、あのキャラのセリフを聞いたりしたい」と語り、またイベントができればと願いを込めた。小松は「また真希に出会うことがあったら、一緒に禅院家をぶっ壊そう」と話し、「頑張りたいです」とまっすぐに語った。
中村は、「(アニメ1期の)続きをやってもらわないと、五条悟は強くてよくわからない人、煽るだけの人になってしまう」と笑いを交えつつ今後の展開に期待した。瀬戸は、「朗読劇の『じゅじゅさんぽ』で掛け合いができて楽しかったです」と、7人での掛け合いの感想を語った。内田は、「この熱狂を一緒に感じながら作品を制作できることは非常に幸せ」と語り、「続きが早く見たい、読みたい」とアニメや原作への熱い想いをコメント。
最後に榎木が、もしアニメの続編ができるとしたら「その時は全員でアフレコができる環境になっていたら、作品の空気感も変わってくるのでは?」とコメント。「『呪術廻戦』は人と人との関わりがすごく大切になってくる作品だと思うので、役者同士で掛け合いながら作品を作っていける世の中になっていければ」と、切実な祈りを込め、イベントを締めくくった。

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