あたらよ初インタビュー。1曲のMVで
頭角を表したバンドの背景に迫る |
BIG UP! Stars #55
歌で自分を表現する
僕はELLEGARDENです。ギタリスト(生形真一)が凄すぎて、音に感動するとかそんな次元じゃなかったというか…それまで遊びでギターをやっていたんですけど、ELLEGARDENの曲を聴いて俺もこれをやろうって思いました。
ひとみの曲は歌ものなんですけど、そこに悪いエッセンスを入れていますね(笑)。自分の弾くソロは粗い感じで、あまり綺麗に弾くことはない。そこに影響が出てると思います。
僕は高校の時に聴いたUNISON SQUARE GARDENです。軽音楽部に入って音楽を始めたんですけど、その時に観たアニメのエンディングで、「シュガーソングとビターステップ」という曲が流れていて。それを聴いて衝撃を受けました。田淵智也さんのベースラインは凄く動きますけど、曲として成立しているのが凄いと思いました。
ーご自身のプレイに通ずるところはありますか。
たけお(B):
そうですね。僕も動くところは動くんですけど、歌を聴かせようと思ってベースラインを考えています。ーひとみさんは?
ひとみ(Vo&G):
ドリカム(DREAMS COME TRUE)にも影響を受けているんですけど、音楽をやるきっかけになったのは、のぐちさんというシンガーソングライターです。元々PAになろうと思って、音響照明学科のオープンキャンパスに行ったんです。その時のぐちさんがバンド編成でいらしていて、彼女達のPAをさせてもらう体験があったんですけど、卓をいじりながらもノグチさんの演奏ばかり気になっちゃって。そのライブが終わった後、一緒に行った友達に「私、あっち側に行きたい」って言いました。のぐちさんは自分のことを、歌で表現していたんです。MCは尖ってる感じがするのに、歌を歌い始めると本当に空気が変わるというか。歌を聴くだけでのぐちさんの全てがわかるような表現をされていて、それが凄くカッコ良いいと思いました。私は自分の思ったこと素直に言うタイプじゃないけど、歌にすれば言い訳にできるというか、本当はこう思っているんだよって言えるのが、自分にとっての歌だと思います。
母がドリカムを好きでよく流れていて、幼い頃から聴いていました。特に「大阪LOVER」が好きで、子供の頃は良い曲だな、くらいにしか思わなかったんですけど。大人なって聴くと、あれだけリアルな言葉でみんなが共感できる歌詞を書けるのは、本当に凄いなって思いました。歌詞ってリアルにすればするほど、共感できる人は減っていくじゃないですか。
そうなんです。でも、ドリカムの「大阪LOVER」はリアルなのに共感できる歌になっていて、私もそういう歌詞を書きたいと思っています。
影響を受けた音楽は歌ものとインストでそれぞれひとつずつあり、歌で影響を受けたのがRADWIMPSです。バンドサウンドに出会うきっかけをくれたのがRADWIMPSで、初めて聴いた時は凄く衝撃的でした。野田洋次郎さんが書く、直接は言わないけど匂わせてくる歌詞が凄いと思います。あたらよでもひとみの書く歌詞が好きで、ドラムを叩いてる時に一番意識しているのがボーカルですね。そういうところに影響があるのかなって思います。
スナーキー・パピー(Snarky Puppy)っていう海外のアーティスト集団みたいなバンドがいて、彼らの曲を聴いてアレンジの面でインスパイアされました。スナーキー・パピーはジャズもポップもレゲエもやるし、いろんな音楽性を持っていて、それをひとつの曲に凝縮するようなバンドなんですよね。それを聴いた時、何やってもいいんだって思えて、僕にとって新しい切り替えのタイミングになりました。
関連ニュース
DIGLE MAGAZINE
プレイリスト専門webマガジン「DIGLE MAGAZINE」。最新&話題の音楽プレイリスト情報、インタビュー、イベント情報をお届けします。