ヤバイTシャツ屋さん『START UP!!-ロ
ックの春2021-』ライブレポートーー
ありぼぼ誕生日で熱唱、コロナ禍で積
み上げた想いを届ける

2日目のEAST UP!! STAGEは、FM802のDJ・大抜卓人に呼び込まれ登場した、大阪が地元のヤバイTシャツ屋さんからスタート。こやまたくや(Gt.Vo)が「大阪ひさしぶりやなー! せっかく来たんやから、2日目ぶち上げていきたいと思います」と切り出し、1曲目「あつまれ!パーティーピーポー」からフロアのテンションを上げていく。
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そのまま、「無線LANばり便利」「Bluetooth Love」と畳み掛ける。無線LANが便利で、Bluetoothを愛していると繰り返すなんでもないような歌詞が、ヤバTが織りなすメロディーで情緒的に響き、ゴリゴリのバンドサウンドで鳴らされると拳を突き上げずにはいられない。
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あっという間に、音楽で観客と心をつなげて一体感を生み出し「ヤバみ」へ。ハンドクラップの嵐が巻き起こり、今度は昨年リリースしたニューアルバム『You need the Tank-top』から「NO MONEY DANCE」を披露。息つく暇もない、怒涛のステージングを繰り広げる。
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MCでは、この日が誕生日のしばたありぼぼ(Ba.Vo)のお祝いタイム。いくつになったのか、こやまに聞かれると突然、童謡の「いぬのおまわりさん」を、ありぼぼがフルコーラス。それも2歳ながら、見事に童謡を歌う動画で話題をあつめている少女の真似を完コピしながら。まだ歌いそうだったので、こやまが制止。「もうええわ! ほんで何歳になったん?」、「2歳!」とありぼぼ。すっ転びたくなる展開に観客も笑いを堪えているが、マスクをしていてもわかるほどの笑顔。ある意味たっぷり、ありぼぼの歌が聞けて贅沢な時間だったのかもしれない。
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一転して、こやまが「音楽シーンとかライブハウスを守っていかなあかんなという思いで、今日も開催できています」と真摯に語る。さらに「コロナ禍でツアーを70本回って、だいたい演奏してきた曲を。71回目をここでやります。ライブハウスの歌です!」と、「Give me the Tank-top」を披露。ラストは「ハッピーウェディング前ソング」でフィニッシュ。「ありがとう、また遊ぼう」と声をかけステージを後にした。
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ライブハウスへの想いを、言葉だけでなくしっかりとツアーを周り各地でステージに立つことで示してきた彼ら。過酷な状況下で磨き上げてきた音を、積み上げてきた想いを届けてくれた。そして、いつも通りもみくちゃになって楽しみたいところを、グッと耐えてルールの中で楽しんでいた観客たち。ここは耐えることで、ヤバTとともにこれからのライブシーンの未来をつくっていきたい。そんな観客と、バンドと、イベントの想いが三位一体となった、音楽への愛溢れる光景だった。
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取材・文=大西健斗 撮影=ハヤシマコ

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