城 南海

城 南海

【城 南海 インタビュー】
この10年
いろいろやらせていただいたことが、
今に全てつながっている

いろいろな日があるけれど、
君は君でいいんだよ

オリジナルがもう一曲収録されていて、それが8曲目の「君だけのメロディー」なのですが、作曲と編曲を担当されているのは2020年の7月と12月に一緒に配信ライヴを行なった作曲家•ピアニスト・音楽プロデューサーの松本俊明さんという。

俊明さんとは共通の友人を通して仲良くさせていただいていて、お茶飲み友達なんです(笑)。私は夏のツアーがなくなって、俊明さんもいろいろな現場がなくなったことから、ずっと“一緒にライヴしたいね”と言っていたということもあり、“配信ライヴをやってみたらどうだろう?”という話になったんです。このライヴはシリーズ化していこうと思ってますね。あと、ふたりともNHK『みんなのうた』に関わっているので、アフター・コロナの子供の未来を応援したいという想いを込めて『セーブ・ザ・チルドレン』への寄付も行なってます。俊明さんはとても感受性が豊かで、“誰かのために”という気持ちがすごく強い方なんですよ。だから、“リリースとかは関係なしに、純粋に“こういう曲をやってみたい”となったら、一緒に作っていこうよ”と言ってくださっていて…結果的にアルバムの収録曲になったのですが。

そうだったんですね。

実は直太朗さんも「産声」に関して、“リリースしたらキャンペーンをやって、ツアーをやって、テレビで歌う…という一連の流れがあるじゃない? 「産声」はそういう曲じゃなく、じっくりゆっくり伝えていきたい。じんわりとみんなに聴いていただけるようにしたい”といったことをおっしゃっていて。そういう丁寧な音楽の作り方を学んだことで、俊明さんが以前から言われている意味も改めて分かったと思います。

そんな「君だけのメロディー」は傍らに寄り添ってくれるような温かい楽曲ですが、どのようにして作られたのでしょうか?

曲を書いてたのはちょうどステイホームの期間で、俊明さんとも会うことなく、データのやりとりで作っていきました。俊明さんのメロディーはすごく温かくて美しいし、心地良い波が来るというか。自分の曲では“わたし”と“あなた”という表現が多くて、“きみ”と“ぼく”はあまり使わないんですが、この曲では“きみ”と“ぼく”にしてみたり。で、みなさんには“いろいろな日があるけれど、君は君でいいんだよ”という安心感と肯定感を受け取ってもらいながら歌ってくれる曲になったらいいなって。俊明さんとは長いつき合いではあるのですが、実は今回初めて一緒に作りました。

OKMusic編集部

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