かみぬまゆうたろうが鳴らす、不器用
な男の純音楽

ピュアさが胸を打つ

「心からいいと思う音楽と人気はイコールではないんですよ。なんなんでしょうね」そうインタビューで語った言葉を、そっくりそのまま彼に返したい。淡々と日常を見据えた歌詞に体温を感じる歌声は、じんわりと体に染みこんでいく。そんな歌を届けるシンガーソングライターこそ、かみぬまゆうたろうだ。

彼の紡ぐ音楽は、“純音楽”というキャッチコピーがふさわしいような気がする。“純音楽”とは、西洋クラシック音楽の流れにあり20世紀後半から現在に至る音楽を指す言葉なので、厳密にいうと正しくはないのだが、かみぬまの音楽はどうにもこうにもピュアなのだ。日本語でいうと、まさしく“純”。
それはきっと、彼の不器用な人柄が関係しているのだろう。繊細な人柄で丁寧に日々を拾い、会話では伝えきれなかったことを音楽にして昇華していく。だからこそ、かみぬまの音はどこまでも優しいのではないだろうか。

先日配信が開始された『くすんだ箱の中の物語』は、2017年3月に発売された3rdアルバム。愛も毒も包み隠さず紡がれた私小説は、全部が彼の話なのに全部が自分の歌になる。深い夜にゆったりと向き合いたい1枚だ。

かみぬまゆうたろう アーティストページ

提供:BIG UP!zine
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