【畠中 祐 インタビュー】
有無を言わさない
完璧なウルトラマンソング
自分との向き直し
インプットの一年だった
カップリング「真冬HEAT」はクリスマスソングですね。
ちょっとチャラいですけど、パリピな雰囲気で(笑)。クリスマス感というところでは、“やっぱり鈴だよね”という話をして、それで鈴の音が入っていたりします。ただ、僕が冬の曲を歌うという時点で、今までになくて新しいんじゃないかと。デビューの時から毎年シングルは7月か8月にリリースしていて“夏リリースの男”という自覚があるので。
クリスマスソングで思い浮かぶ曲となると?
ケンタッキーのCMソングです!
竹内まりやさんの「すてきなホリデイ」ですね。
それとクレイジーケンバンドさんの「クリスマスなんて大嫌い!! なんちゃって」とか。そういうベタなのが好きです。他にも山下達郎さんの「クリスマス・イブ」、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」とか。実家ではツリーを飾ってジャズを流したりしていたんですけど、それもベタっちゃベタですよね。
わりと古めが多い?
逆に今のクリスマスソングってどういうのがあるんですか?
back numberの「クリスマスソング」とか。
あぁ〜…すでに若者との世代ギャップが(苦笑)。僕の曲も若者に聴いてもらえたらいいんですけどね(笑)。「真冬HEAT」を友達とクリスマスパーティーを開く時に流してもらえたら嬉しいです。
2曲目「アルゴリズム」についてはいかがでしょうか?
かなり熱いロックになっています。熱量が半端ない曲です。「Promise for the future」に収録されている3曲雰囲気はまったく異なりますが、全て元気になるアツい曲に仕上がったかなと思います。
さて、2020年はコロナで大変な年になりましたが、畠中さんにとってはどんな一年になりましたか?
言葉を選ばず正直に言えば、コロナに振り回された一年でした。本来なら放送されるはずだったアニメが延期になったり、いろいろあって「HISTORY」(2020年8月発表のシングル)もリリースが延びたわけだし。でも、時間があったおかげで自分自身を見つめ直せました。改めて自分は本当に声優と音楽がやりたいということを確かめることができましたね。自粛期間中に映画を観たり、音楽を聴いたりしている中で、やっぱりこういうものが好きなんだと再発見しましたし。あと、アウトプットばかりじゃなくてインプットの時間も大事なんだなって。自分との向き直しというか、刻み直しをたっぷりとやれた一年だったと思います。そういう意味では、決して悪いことばかりではなかったかなって。今後の自分にとってプラスになるものを得ることができたと思います。
がむしゃらにやっていると、なかなか立ち止まったり振り返ったりする機会はないですよね。
そうなんですよ。気づいた時にはすでに疲弊していたりするんで、自粛が明けてから、今、ヒーヒー言ってるんですけど(笑)。でも、以前なら自分がヒーヒーになっていることすらきっと気づけなかったと思います。今は気づけるくらい気持ちに余裕ができました。
来年はどんな年にしたいですか?
音楽活動で言えば、観客を入れてのライヴができるようになったら、早くみんなと会いたいし、早くみんなの前で新曲を歌いたいし、みんなと共有したいですね。9月に無観客で開催されたオンラインイベント『おれパラPRESENTS ORE!!SUMMER 2020』(2020年9月19日&20日@富士急ハイランド・コニファーフォレスト)の2日目にゲスト出演させてもらったんですけど、すごく楽しかったんですよ。あんなに開放感のある場所で、お客さんもいないから観える景色も全然違っていて、あれはあれで超楽しかったんですけど、“やっぱりみんなの声を聴きたい!”ということも再確認し、みんなに会いたい気持ちが募りました。
オンラインライヴの経験も糧になったということですか?
出演させてもらえて良かったです。ああいうかたちでもライヴができることは、僕らにとってはすごく希望だったし、観てくれる人が大勢いるんだから頑張りたいという気持ちにもなりました。
来年は自粛期間以降に何をやったかが問われると思いますが、どんな活動をしたいですか?
何をやったか、何を得たか…努力している人は僕なんかよりもっと努力しているだろうけど、何かが咲いて、花開く年になったらいいですね。躍進の年にしたいです。どんどん前に出て、今年得たものを放出する年になったらいいなと思います。
取材:榑林史章