L→R 田中雄大(Ba)、古閑翔平(Gu)、小野貴寛(Dr)、黒川侑司(Vo&Gu)

L→R 田中雄大(Ba)、古閑翔平(Gu)、小野貴寛(Dr)、黒川侑司(Vo&Gu)

【ユアネス インタビュー】
作品に対する方向性が
より鋭く定まったと思う

いいオーディオで聴いてほしいと
自信を持って思える作品

ラストの「ヘリオトロープ」は花の名前でもあって、花言葉は熱望“とか“太陽の方を向く”みたいな意味があるようですね。

黒川
このEPの中で言えば一番明るいっていうか、花言葉も“太陽に向かう”という意味があるように、分からないながらに先を目指してるような…花言葉の先に向かって“これから上がっていこう”というようなものを感じられる曲だと思います。
田中
この曲に関してもMVが出るんで、MVを作る上でどういうストーリーかってことを古閑から伝えられた時に、個人的に表に一番出る曲なのかもしれないと思ってて。曲調と歌詞だけを聴いたら思い返してるような風景で、直接的に悲しいっていう気持ちに向かってると思えないけど、MVを観ながらこの歌詞を見ていくと一節一節が刺さっていくというか。

イントロからすごく印象的なんですが、古閑さんのデモにあったんですか?

田中
この曲に関しては最初はまったく違うかたちで送られてきてて…どっちかと言うとUKロックのような印象で、同じコード進行を続けた上でメロディーだけが展開していくような曲をもらってました。で、メロディーができたらリハーモナイズみたいな感じで、メロディーはそのままにコードを変えるようなアレンジをしていって、サビがよりサビっていう感覚になって今のかたちになったんです。この曲は近いところで言ったら、「籠の中に鳥」(2020年4月配信リリース)で得たエッセンスはすごく活かされてると思います。

現状、『ES』と密接に繋がる『BE ALL LIE』を作ってみたことで、ユアネスとして成長できた部分はどういうところだと思いますか?

黒川
より鋭く方向性が定まったというか、それは各々の楽器のアレンジやフレーズにも関わってくると思います。ヴォーカルの立場で言うと魂の部分…今までの作品の中でもうまいだけじゃダメだっていうのは薄々感じてはいたんですけど、どうしても歌はうまければうまいほどいいっていう自分の美学じゃないですけど、エゴみたいなのが拭きれなかったんです。でも、ちょとずつそういうのが拭いきれてきて、より楽曲を活かそうっていうのが大きくなってきたので、ヴォーカルとしてはそういう面をもっと分かるようになりたいと思えるようになりました。
田中
今までもレコーディングを終えたあとに確認したいから何回も聴き直すことはあったんですけど、今回に関しては楽曲がどれも好きになれて。サウンド面でも今までが妥協してたわけではないんですけど、どこに自分の中のパラメータを振って、サウンドを作り上げていけばいいのかって、自問自答で終わってた部分があったんですよ。でも、今回に関してはエンジニアさんを含め、みんなで悩みながら“音圧はこんな感じで、音質はこうで〜”ってことに専念できたので、いいオーディオで聴いてほしいと自信を持って思えるEPになってると思いますね。それぞれがいろんなものを感じたり、経験したり、好きになったもの、嫌いになったものがはっきり取り入れられて挑めた作品だったから、次からは今までの悩みはなくなるんだろうなっていう楽しみも感じています。

取材:石角友香

EP『BE ALL LIE』2020年11月18日発売 HIP LAND MUSIC
    • YRNS-0010
    • ¥1,800(税抜)

ライヴ情報

12/02(水) 愛知・JAMMIN'
※7/17(金)振替公演
12/06(日) 大阪・Music Club JANUS
※7/16(木)振替公演
12/09(水) 東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO
※6/19(金)振替公演
◎チケットなどの詳細はオフィシャルHPにて

ユアネス プロフィール

ユアネス:福岡で結成された4人組ロックバンド。琴線に触れるヴォーカルと美しいメロディーを軸に変拍子を織り交ぜるオルタナティブなバンドサウンドを構築。詞世界を含めひとつの物語を織りなすような楽曲が特徴的。重厚な音の中でもしっかり歌を聴かせることのできるライヴパフォーマンスは、エモーショナルで稀有な存在感を放っている。2024年2月に2ndミニアルバム『VII』を発表し、3月には東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にてワンマン公演を開催。ユアネス オフィシャルHP

「BE ALL LIE」MV

「二人静(Piano ver.)」MV

『BE ALL LIE』teaser

OKMusic編集部

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